1993 Fiscal Year Annual Research Report
血管系の機能および病変の基盤としての内皮平滑筋連関
Project/Area Number |
04263105
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
眞崎 知生 京都大学, 医学部, 教授 (60009991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
井村 裕夫 京都大学, 総長 (10025570)
江橋 節郎 岡崎国立共同研究, 機構, 名誉教授 (10009863)
山野 俊雄 大阪大学, 医学部, 名誉教授 (40028270)
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Keywords | 血管内皮 / 平滑筋 / 収縮弛緩 / 増殖因子 / 血管生物学 / 血管攣縮 / 動脈変化 / 血圧 |
Research Abstract |
本研究計画では血管系の機能における内皮と平滑筋の相互関係について研究し、これによって血管の機能をあきらかにすることを目的とした。このために4つの計画班を設け、それぞれの班の研究計画遂行上の調整、支援、また本重点領域研究全体の活性化のための種々の活動を行った。それぞれの班の活動ではそれぞれの報告書にみられるように個別に重要な研究成果があがった。一方本領域全体としての成果は、エンドセリンに関する知見がかなり増えこの面での進歩があったこと、また内皮細胞の機能については膨大な知識の蓄積が増加し、この細胞の機能がかなりはっきりしてきたことである。また平滑筋についても確立されたとされていたミオシンリン酸化を介する収縮弛緩調節機構に対して細いフィラメントを介する収縮弛緩調節機構の重要性がかなり確実になってきたことが特筆される。また各計画班を通じて上がってきた大きな研究の流れは、内皮細胞由来の収縮弛緩因子などが、それぞれ細胞の増殖促進、抑制効果をも持っており、それが血管の新生や再構築に関係していることが指摘されたことである。そして、この血管の機能の相互関係を含む研究の領域が今後のひとつの大きな方向としてあきらかになったことである。本年度の公開シンポジウムもそのような方向を目指して開催された。この研究計画の推進によって、これらの領域を含む血管生物学という新しい学問領域が確立されたと考えることができる。また時を同じくして、米国でも同様の研究領域が展開し、本研究領域を中心とするわが国の研究グループと、これら海外の2つのグループとの交流も開始された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Sakamoto,T.: "Distinct subdomains of human endothelin receptors determine their selectivity to endothelin _A-selective antagonist and endothelin _B-selective agonist" J.Biol.Chem.268. 8547-8553 (1993)
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[Publications] Kusunoki,S.: "Generation of a monoclonal antibody specific for a new class of minor ganglioside antigens,GQ1ba and GT1aα:its binding to dorsal and lateral horn of human thoracic" Brain Research. 623. 83-88 (1993)
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[Publications] Sato,I.: "Reduction of nitric oxide producing activity associated with in vitro aging in cultured human umbilical vein endothelial cell" Biochem.Biophys.Res.Commun.155. 1070-1076 (1993)
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[Publications] Tanaka,M.: "Regulation of apolipoprotein B production and secretion in response to the change of intracellular cholesteryl ester contents in rabbit hepatocytes" J.Biol.Chem.268. 12713-12718 (1993)
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[Publications] Tanokura,M.: "Complexes of myosin subfragment 1 with pyrophosphate and with adenosine diphosphate as studied by phosphorus-31 nuclear magnetic resonance" J.Biochem.113. 19-21 (1993)
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[Publications] Tsunoda,H.: "Mechanism of rat uterine smooth muscle contraction induced by endothelin-1" Br.J.Pharmacol.110. 1437-1440 (1993)
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[Publications] Masaki,T.: "Endothelin as a vascular hrmone in Progress in Endocrinology" Parthenon Publishing, 3 (1993)