1992 Fiscal Year Annual Research Report
強力なカフェイン感受性チャンネル開口薬MBEDを用いたCa遊離チャンネルの研究
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04263203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大泉 康 東北大学, 薬学部, 教授 (00006355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 節 東北大学, 薬学部, 教務職員 (40238986)
古川 賢一 東北大学, 薬学部, 助手 (20165468)
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Keywords | カルシウム / チャンネル / カフェイン / トキシン / 蛋白質精製 / モノクローナル抗体 / 血管平滑筋 / 中枢神経 |
Research Abstract |
今回、MBED結合蛋白質に特異的に反応するモノクローナル抗体の作成を試み、更に中枢においても見いだされたMBED結合部位に生化学的性質について報告する。可溶化したウシ大動脈平滑筋ミクロソーム画分をイオン交換カラムクロマトグラフィー(Q-Sepharose HP)に付した。カラムから2つの^3H-MBED結合活性に主ピークが溶出された。この二つのピークには67kDaと58kDaの蛋白バンドが各々含まれていた。これらの蛋白バンドはこれまでの精製の過程で^3H-MBED結合活性と挙動を共にしており、活性に関与すると考えられる。また分子量などを考慮すると、リアノジン結合蛋白質とは明らかに異なる蛋白質であった。この二つのピークを各々抗原としてモノクローナル抗体の作成を行ない、ELISA、イムノブロットでスクリーニングし、既に4クローンを樹立した。現在これらの抗体を用いて^3H-MBED結合活性の免疫沈降、 ^3H-MBED結合蛋白質の同定並びに抗体カラムによる^3H-MBED結合蛋白質の精製を検討中であり、MBED結合蛋白質の精製が効率よく進展すると期待される。 中枢神経でも細胞内Ca^<2+>貯蔵部位のCa^<2+>遊離が細胞内情報伝達機構において重要な位置を占めている。また、Ca^<2+>遊離剤のカフェインは重要な中枢興奮薬でもあるが、その作用部位に関する分子レベルの研究は全く進展していない。そこで中枢神経においても^3H-MBED結合活性について検討した結果、モルモット大脳ミクロソーム画分には骨格筋、平滑筋とほぼ同等の結合活性が見られた。この結合蛋白質は、その結合活性の精製段階での挙動からして、リアノジンやIP_3各結合蛋白質とは明らかに異なり、また平滑筋のMBED結合蛋白質とも異なる点が多く見られたので、これらはアイソプロテインに可能性が考えられる。現在その結合蛋白質の精製を進めている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Akiko Watanabe: "Ca^<2+> dependent aggregation of rabbit platelets induced by maitotoxin,a potent marine toxin isolated from dinoflagellata." British Journal of Pharmacology. (1993)
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[Publications] Anas Subarnas: "A possible mechanism of antidepressant activity of beta-amyrin palmitate isolated from Lobelia inflata leaves in the forced swimming test." Life Science. 52. 289-296 (1993)
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[Publications] Anas Subarnas: "An antidepressant principle of Lobelia inflata L." Journal of Pharmacological Science.81. 620-621 (1993)
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[Publications] Yuko Tawada-Iwata: "Altered agonist-induced Ca^<2+> mobilization in aortic smooth musclc cells from cardiomyopathic hamsters." Americal Journal of Physiology. 263. H68-H74 (1992)