1992 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病脳におけるB/A4の産生とアミロイド線継形成に関する研究
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04268218
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Research Institution | Tokyo Institute of Psychiatry |
Principal Investigator |
亀谷 富由樹 (財)東京都精神医学総合研究所, 分子生物研究部門, 研究員 (70186013)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイド / β1A4 / β1A4前駆体タンパク質 / ダウン症 / アミロイド原性 / プロセミング |
Research Abstract |
ADおよびDS脳をリン酸緩衝液でホモゲナイズして得たPB画分、沈殿をリン酸/Triton X-100緩衝液でホモゲナイズして得たPB/T画分、その後の沈殿をさらに8DS/DTT溶液でホモゲナイズして得たSDS画分に分画した。それぞれの画分について、各種タロマトグラフィーをもちいてAPP精製を行った。APPの分析には、APPの各部分に対する抗体、抗T97抗体(APP-695 18-38残基)、抗R98抗体(APP-770 325-337)、抗R36抗体(APP-695 527-540)、抗Z31抗体(APP-695 577-596)、抗R757抗体(β/A4 1-10)、抗R37抗体(APP-695 681-695)を用いた。ADおよびDS脳のPB画分から93-123KDaの分泌型APPを精製した。123KDaおよび105-112KDaは抗T97、抗R98、抗R36抗体と反応し、93-97KDaは抗T97、抗R36抗体と反応し、抗R98抗体とは反応しなかった、また抗Z31、抗757抗体は123、105-112KDaの成分と反応し、抗r37抗体はどの成分とも反応しなかった。これらのAPPの各部に対する抗体の反応性から、93-97KDaの成分はAPP-695に由来する分泌型APPであることが推定された。PB/Tのヘパリン非結合画分からは、抗R37抗体と反応する分子量10-15KDaのC末端断片、またヘパリン結合画分からは105-13KDaの膜結合型APPが得られた。10-15KDaのC末端断片の一部成分(15KDa)は、抗757(β/A4 1-10)抗体と反応した。SDS画分からは、トライトンでは抽出できなかったと考えられる105-130KDaの膜結合型APPが得られた。10-15KDaのC末端断片は抗37抗体と反応し、一部成分は抗757抗体と反応した。また105-130KDaの膜結合型APPは抗R17抗体を除く全ての抗体と反応した。精製した分泌APPのうちAPP-695由来の93-97KDaが抗Z31、抗R757抗体と反応しなかったこと、また、PB/T画分に得られたC末端断片のうち一部成分が抗757抗体と反応したことから、APP-695では、通常のプロセシングとは異なる切断が起き、膜上にアミロイド原性のある断片を生じる可能性を示唆している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fuyuki Kametani et al: "Secretory form of Auzheimer amyloid precursor protein 695 in human brain laeks β/A4 amyloid immunoreactivety" Biochem. Biophys. Res. Commun.(1993)
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[Publications] David Allsop et al: "Secretory derivatives of Alzheines amyloid precursor protein in cerebrospinal fulid and brain: Only Kunitz-containing" Alzheimirs disease: Advances in Clinical and basic research. (1993)
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[Publications] Hilary Kenrdy et al: "Only Knnitz-inhibitor-containing isoforms of secret Alzheimer amyliod precursor protein show amyloid immunoreactivity" Neurodegeneration. 1. 59-64 (1992)