1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04272101
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 典弘 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (60132982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田仲 可昌 筑波大学, 生物科学系, 教授 (80091908)
大澤 省三 名古屋大学, 名誉教授 (10034620)
菊地 洋 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40273320)
隈 啓一 京都大学, 理学部, 助手 (10221938)
村田 成範 東京工業大学, 生命理工学部, 教務職員
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Keywords | tRNA / レトロポゾン / リボザイム / アミノアシル合成酵素 / 進化 / アイデンティティ / 微量塩基成分 / RNA世界 |
Research Abstract |
レトロポゾンの多くは、リシンのtRNAを起源としいることはすでに報告している。このようなレトロポゾンがどのようにして生成してきたかについてもストロングトップモデルとして既に提出している。カメのゲノムを分析中にトリのLINEであるCR1と殆ど同じ配列がカメのゲノム中に存在することが判明した。さらに興味深いことは、カメのSINEの3′末端の配列が、このLINEの3′末端の配列と全く同一であったことである。以上の事実から、カメのSINEは、リシンのtRNAを結合したストロングストップDNAがLINEの3′末端に組み換えにより挿入されたことにより生成し、増幅の機構としては、レトロトランスポゾンの増幅機構を借用しておこなっているという可能性が示された。(以上、岡田、村田)真核生物のaaRSの進化に関する解析を行った。多数の異なる遺伝子の分子系統学的解析から、真核生物の転写・翻訳系に関与す遺伝子と、種々の代謝系に関与する遺伝子とでは由来が異なることが明らかにした。すなわち、前者は古細菌に由来することを分子系統学的に示すことが出来たが、後者に関しては、由来を明確に出来なかった。おそらく、太古に真核生物、古細菌、真正細菌の3つの超生物界間で大規模な遺伝子の移動が起こり、そのため真核生物のゲノムは遺伝的にモザイクになっているらしい。(以上、隈)RNasePはtRNA前駆体の5′リーダー配列を切り落としtRNAの5′末端を成熟した形にする酵素である。真正細菌のRNasePはRNAとタンパク質から成るリボ核タンパク質で,触媒サプユニットはRNAである。本研究では、大腸菌RNaseP-RNA(M1RNA)の3′末端にtRNA構造の一部をもつmodel cubstrate(MS)を連結させ、非常に高い自己切断活性をもつ新しい型のリボザイムを作成した。(以上、菊地)
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M. Matsuo, Y. Abe, Y. Sarita, and N. Okada: "Mollusk gene encoding lysine tRNA(UUU)contain introns." Gene. 165. 249-253 (1995)
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[Publications] Y. Kido, M. Saito, S. Murata, and N. Okada: "Evolution of the Active Squenceof the HpaI Short interspersed Elements." J. Mol. Evol.41. 986-995 (1995)
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[Publications] S. Murata, N. Takasaki, M. Saitoh II Tachida, and N. Okada: "Details of Retropositional Genome Dynamics That Provide a Rationale for a Generic: The Distinct Branching of All the Pacific Salmon and Trout From The Atlantic Salmon and Trout." Genetics. 142. in press (1996)
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[Publications] ,N. Takasaki, L. Park, M. Kaeriyama A. J. Gharett, and N. Okada: "Characterization of Species-Specifically Amplified SINEs in Three Salmonid Species-Chum Salmon, Pink Salmon, and Kokanee: The Local Environment of theGenome May be Important for the Generation of a Dominant Source Gene at a Newlv Retroposed Locus." J. Mol. Evol.(in press). (1996)