1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04301002
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
渡名喜 明 琉球大学, 教養部, 助教授 (20217516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 晶子 琉球大学, 法文学部, 助教授 (00115601)
比嘉 政夫 琉球大学, 法文学部, 教授 (10045198)
三浦 國雄 大阪市立大学, 文学部, 教授 (60027555)
坂出 祥伸 関西大学, 文学部, 教授 (30067574)
窪 徳忠 天理大学, 文学部, 非常勤講師 (40062377)
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Keywords | 沖縄 / 奄美 / 宗教資料 / データベース化 / 暦書 / 梵字碑 / 占卜書 / 字誌 |
Research Abstract |
調査は、漢籍班・金石班・近世文書班フィールド班に一応区分けして実施しているが、琉球列島の宗教関係資料がこれらの領域に限定されているわけではないことに鑑み、「もの」に関する資料も一部調査を実施し、図書論文などの二次資料も収集を行ってきた。調査は、将来のデータベース化を前提として可能な限り調査項目の共通化を図った調査カードを作成し、一方それぞれの領域の独自性も失わないような様式を目指した。 まず、漢籍班では琉球大学附属図書館宮良殿内文庫、北谷町金良家、沖縄県立図書館東恩納文庫、石垣市立八重山博物館などが所蔵する宗教関係漢籍資料を集中的に調査した。その結果、暦書、占卜書などが多数存在することが確認され、これらの資料が漢籍資料の特徴となっていることが次第に明らかになってきた。近世文書は、戦災の影響が少なくて、地方文書が数多く残されている八重山地方を主体に調査を実施した。金石班の今年度調査は県内所在の梵字碑を主体とし、ほかにこれまで体系的・組織的な調査が行われなかった県内所在の仏教関係資料について、沖縄県立博物館・石垣市立八重山博物館を中心に予備的な調査を行った。物的資料については他に、「唐尺」や呪符木簡の所在・分布を明らかにする見通しがついた。フィールド班は、宗教関係情報が少なからず含まれていながら研究者の目に一部しか触れることがない字誌や門中誌、さらに宗教団体発行の出版物などを可能な限り収集することに務めてきた。 調査の結果、予想を越える質・量の資料が確認されたことから、研究分担者以外でより専門的な知識を持つ研究者の協力を求めて、それらの解明を図る必要が生じている。また、「宗教資料」の「データベース化」についても、当該資料の範囲が多岐にわたり、またモデルとなる実績が見つからないので、引続き方法の緻密化を進めていく必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 窪 徳忠: "宮古郡下地町の竃神信仰" 宮古島下地町報告書III(沖縄国際大学南島文化研究所). 1-27 (1992)
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[Publications] 都築 晶子: "「風水の村」序論-『北木山風水記』について" 琉球大学文学部紀要史学地理学篇. 36. (1993)
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[Publications] 渡名喜 明: "アジ・ノロ・王-物語の構造と論理" “海と列島文化6"琉球弧の世界(小学館). 159-192 (1992)