1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04301071
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國友 直人 東京大学, 経済学部, 助教授 (10153313)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佃 良彦 東北大学, 経済学部, 教授 (10091836)
和合 肇 富山大学, 経済学部, 教授 (00091934)
斯波 恒正 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (90187386)
森棟 公夫 京都大学, 経済研究所, 教授 (20109078)
山本 拓 一橋大学, 経済学部, 教授 (50104716)
|
Keywords | 金融市場 / 資本市場 / 計量モデル / 時系列モデル / 拡散過程 / 長記憶時系列 / フィルター理論 / オプション理論 |
Research Abstract |
本年度は主として理論的研究を中心に行い、次年度の実証分析に係わる基礎的問題を研究した。計量モデルと時系列モデルを用いてマクロ計量経済分析や金融・資本市場の計量分析を行う際に生じる様々な統計理論上の諸問題を整理し、検計を加えた。特に多くの経済時系列には非定常的変動が見られるので、非定常性の表現として注目されている単位根の問題について研究を行った。単位根の統計的検定理論や共和分過程についてのこれまでの推定理論を検計し、新しい検定方法を開発した。また長記憶モデルと呼ばれ、最近になって注目されている時系列モデルと金融の経済理論との関連についての研究から興味ある結果が得られた。さらに、株代価格や債券価格の経済理論と拡散過程と呼ばれている連続確率過程モデルの関系について統計理論的検討を行った。このプロジェクトに参加している研究者は各地に分散しているので研究連絡及び研究報告の場が必要であった。そこでこのテーマに関心のあるプロジェクト外の研究者も招待して1月初旬に一橋大学経済学部において「計量経済学コンファレンス」を開催し、研究報告を行うとともに現在の研究状況についての意見を交換した。ひきつづき来年度も計量モデルと時系列モデルによる統計的分析上に生じる理論的問題の研究を進めるとともに、日本の金融・資本市場のデータを用いて実証分析を系統的に行う予定である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T.W.Anderson国友 直人: "Tests of overidentification and predete rminedness in Simultaneous equation models" Journal of Econometrics. 54. 49-78 (1992)
-
[Publications] 國友 直人: "Improving the Parkinson method of estimatin security price volatilities" Journal of Business. 65. 295-302 (1992)
-
[Publications] 國友 直人,池田 昌幸: "Pricing Options With Curved Boundaries" Mathematical Finance. 2. 275-297 (1992)
-
[Publications] 山本 拓: "時系列分析とその経済分析への応用" フィナンシャル・レビュー. 23. 48-71 (1992)
-
[Publications] 池田 昌幸: "Pric/Earnings Ration with Reciprocal Ownership" Financial Analysts Journal. 77-82 (1992)
-
[Publications] 池田 昌幸: "『現代経営財務の構造分析』「両側停止条付つきオプション契約の評価と応用」" 中央経済社, (1993)