1992 Fiscal Year Annual Research Report
「企業行動の国際比較と行動基準の確立」に関する経営学的研究
Project/Area Number |
04301081
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
柴川 林也 一橋大学, 商学部, 教授 (80082717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増地 昭男 成蹊大学, 経済学部, 教授 (70054294)
小松 章 一橋大学, 商学部, 教授 (20008767)
佐々木 弘 神戸大学, 経営学部, 教授 (30030711)
対木 隆英 成蹊大学, 経済学部, 教授 (80054344)
森本 三男 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (80045971)
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Keywords | 実践的な経営者の考え方 / 価値基準 / 経営理念 / 現地生産 / 日本型経営 / 企業の財務データ / 企業行動の国際比較 / グローバルな経営戦略への転換 |
Research Abstract |
平成4年2月号「文芸春秋」にのったソニー株式会社会長盛田昭夫氏の「日本型経営は危ない」の論文は、われわれの研究にとって大変興味のある内容であった。そこで、これについて研究分担者との間で熱心な討議を行い、盛田論文の問題点などを話し合った。また、小研究グループを組識して、集中討議に向けての重点事項、工場見学を実施する場合の質問事項などを話し合う機会を数回もった。これとの関連で、特に先進資本主義諸国に現地生産をしている大企業について、工場見学とトップ経営者の経営理念、価値基準の変更点、現地生産の諸問題など話し合いを行った。工場見学など何度も行った結果、文献の知識だけでは得られない実践的な経営者の考え方や見識を聴取することができた。 これらを踏えて、上場会社約400社を対象に上記研究課題に関連したアンケート調査を実施することになった。項目は15からなり、(1)行動基準と会社制度、(2)企業の環境、(3)経営戦略と経営組識、(4)企業の海外進出、(5)ヒト、モノ、カネ、情報(経営資源)の国際比較である。近年の証券・金融の不祥事の発生や政治家への企業献金問題にからんで、わが国企業の行動基準の見直しが求められている時でもある。また、企業の地球環境問題への関わり方、経済大国から生活大国への転換をスローガンに動業の経営活動のあり方なども問われている。このアンケートの実施によって、21世紀にむけての日本企業の行動様式を明らかにすることができればとの期待もある。 アンケート項目の選択、整理には協力分担者による度重なる会合の結果、ようやく3月発送することができるようになった。
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