1994 Fiscal Year Annual Research Report
「企業行動の国際比較と行動基準の確立」に関する経営学的研究
Project/Area Number |
04301081
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
柴川 林也 一橋大学, 商学部, 教授 (80082717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増地 昭男 成蹊大学, 経済学部, 教授 (70054294)
小松 章 一橋大学, 商学部, 教授 (20008767)
佐々木 弘 神戸大学, 経営学部, 教授 (30030711)
対木 隆英 成蹊大学, 経済学部, 教授 (80054344)
森本 三男 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (80045971)
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Keywords | 実践的な企業経営の考え方 / 企業行動 / 経営理念 / 経営の現地化 / 日本的経営 / 地球環境問題 / 企業行動の国際比較 / 企業間関係 |
Research Abstract |
平成6年度は7回の研究分担者会議、研究調査と工場見学を実施した。このうち、3回は全体の集中討議と研究実績報告書とりまとめのための集中討議や打合せをもった。昨年実施した上場会社399社のアンケートの集計結果を再検討するとともに、必要と思われる項目については再度回答結果を吟味し、回答会社に回答の内容について問い直しを行った。これらをもとに、全体会議において、実績報告書とりまとめのための執筆分担項目を決めて、概念の調整、研究課題のフレームワーク、分析方法などについて詳細な打合せを行った。 第一部は「企業行動基準の意義と経営学の課題」のもとに、現在の変貌する経済環境の中での企業行動の理念や倫理について明らかにする。第二部では「経営国際化と環境問題」のもとに、新たに重要視されてきた地球環境問題や地域社会あるいは大震災に対する企業のボランティア活動など、日本の企業がこれまで軽視しがちであった諸問題につき考察している。第三部は第一部と第二部の検討をうけて、「企業行動の国際比較の基本問題」を取り上げる。はじめに、国際比較のためのフレームワーク(理論的枠組)を提示したうえで、国際比較のための具体的な指標作りを定量的かつ定性的な側面に分けて内容を吟味するとともに、それら相互の項目間の関係を分析して、企業の社会的責任遂行の評価尺度と合わせて考察している。第四部では、「企業行動の国際比較の特定問題」について生産技術、研究開発活動、企業間関係組織間関係そして雇用調整の問題に分け、国際比較の特定問題に関する具体的かつ詳細な分析を試みられている。 以上の構成よりなるが、いずれもアンケート集計結果をもとにして執筆者がそれぞれのテーマを検討している。全体は19章と付録のアンケート調査集計報告よりなり、近く中央経済社から公刊されることになっている。(柴川林也編著「企業行動の国際比較」)。 これに先立って、過去3年間の科学研究費助成による研究成果として、各研究分担者の研究成果の公表(原則として過去5年に遡る)、全体会議での口頭発表のテーマ、研究代表者としての立場から研究課題名に対する研究成果の論文(未発表のもの)とアンケート調査集計報告(付録)をもとに研究成果報告書をとりまとめた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 柴川林也: "日本企業の財務戦略の課題" ビジネス・レビュー. 41-4. 1-11 (1994)
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[Publications] Shibakawa,Rinya: "″Corporate Governance,Cost of Capital and Financial Distress″" Hitotsubashi Journal of Commerce and Management. 29-1. 1-14 (1994)
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[Publications] 柴川林也編著: "企業行動の国際比較" 中央経済社(発表予定), (1994)