1992 Fiscal Year Annual Research Report
人体およびダミーによる水泳とび込み事故発生メカニズムの解明と指導マニュアルの作成
Project/Area Number |
04301090
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
合屋 十四秋 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (90109372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿本 昇三 筑波大学, 体育科学系, 講師 (50180039)
高木 英樹 三重大学, 教育学部, 講師 (80226753)
野村 照夫 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (60189438)
松井 敦典 鳴門教育大学, 生活健康系, 助教授 (40190384)
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Keywords | 水泳とび込み / 人体およびダミー / プール底材の緩衝能 / 動作のシミュレーション / ハイスピートVTR映像解析 / 動作パターンと習熟過程 / 指導マニュアル |
Research Abstract |
(1)プール底材の衝突緩衝能力 本実験では、材質よりもむしろ緩衝材の厚さに比例して衝撃力が減少するすることがわかった。また、人体の飛び降りによるプール底材への緩衝能力には一定の傾向はみられなかったが、絶対的な衝撃力は人体に大きな負荷量となることが推察された。 (2)ダミーによる飛び込みシミュレーション 本実験では、スタート台高の違いが衝撃力に及ぼす影響は小さく、むしろ水抵抗や人体の緩衝性、入射角などの衝撃の大小に関与する要素を考えると、水底衝突時の入射角や入水時の姿勢、入水後の反り返り動作等の技能の介入の予知が大きいと考えられた。すなわち、水中での姿勢や動作のとり方によって安全か危険かのボーダーが大きく分かれることが示唆された。 (3)映像解析による飛び込み姿勢の分析 飛び込み姿勢をノーマルなものと危険な状態を招くと考えらる3姿勢のシミュレーション実験を行った。その結果、股関節を屈曲させたままの姿勢とそれに近いもう1つの姿勢では、頭部の最大深度は1.0mから2.0mにまで達することが明らかになり、水深の浅いプールでは水底へ衝突する可能性が大きいことが示唆された。すなわち、踏切時の股関節角度を伸展させながら水中へ入水することの大切さが確認された。 (4)今後の課題と計画 水中での姿勢や動作のとり方によって安全か危険かのボーダーが決定すると思われるため、より詳細な分析や結果の吟味を行う。また、飛び込み動作のパターン分類を小,中,高校生および大学生までを含めた被検者を対象として主に、35mm連続写真撮影およびVTR撮影を行い、飛び込み動作の習熟の様子や動作パターンの特徴を明からにする。
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