1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04302014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 憲一 京都大学, 理学部, 助教授 (70025493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉江 忠明 東北大学, 理学部, 助教授 (10124174)
早野 龍伍 東京大学, 理学部, 助教授 (30126148)
江尻 宏泰 大阪大学, 理学部, 教授 (80013374)
中井 浩二 高エネルギー研究所, 教授 (40028155)
政池 明 京都大学, 理学部, 教授 (40022587)
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Keywords | ストレンジネス / ハイペロン / ハイパー核 / ダブルハイパー核 / K-中間子 / 大追度陽子加速器 / ストレンジクォーク物質 / ハイペロン核子相互作用 |
Research Abstract |
今年度はストレンジネスをプローブと島た核物理について二つの大きな研究会を開催したこと、及び各種加速器、ビームチャネル、測定装置、ハイパー核、ハイペロン一核子相互作用等のテーマについて個別的にワークショップを開いて検討を進めたことが研究実績の主な内容である。二つの大きな研究会のうち一つは平成4年11月に箱根で、若手研究者を中心に約60名の参加を得て行なわれたものである。ここでは主にストレンジネスをプローブとした核物理及び周辺分野の21世紀まで展望した研究計画、加速器計画について検討された。今後の研究の方向性について、いかに我国の研究の特徴を活かし世界の中でリーダーシップを確立していくかについて貴重な討論がなされた。もう一つは、平成5年2月に、東大核研で実験理論合わせて約80名の参加を得て行なわれたもので、ストレンジネス物理の展望と題した研究会である。ここでは3日間にわたって、最近の高エネルギー研などを中心としたハイパー核、ダブルハイパー核、及びブルックヘブン国立研でのストレンジフォーク物質に関する実験の結果、今後の実験計画に関する報告があり、ほぼ同数の理論家からの研究報告があった。この分野では理論と実験がタイムリーにかみ合っており、実験データと理論計算との比較が常に議論の中心であった。ダブルハイパー核やジハイパー核の生成確率はそのよい例である。このテーマの研究の進展に大いに寄与する所があったと考える。これらの研究会の報告集は近く刊行される予定である。その他各サブテーマに関しては、何度かに渡って、大阪、京都、東京、筑波等各然において小さなワークショップを持ち検討を進めている。特にハイペロン一核子散乱については、高エネルギー研での実験が進行しており、データも得ており今年度の進歩は大きかったと云える。
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