1992 Fiscal Year Annual Research Report
超強毒ウイルスによる致死型鶏伝染性ファブリキウス嚢病の予防対策
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04304026
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| Research Institution | Gifu University |
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Principal Investigator |
平井 克哉 岐阜大学, 農学部, 教授 (30021702)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日原 宏 農林水産省家畜衛生試験場, 鶏病支場, 支場長
板倉 智敏 北海道大学, 獣医学部, 教授 (30021695)
成田 實 農林水産省家畜衛生試験場, 研究第3部, 室長
山口 剛士 岐阜大学, 農学部, 助手 (70210367)
福士 秀人 岐阜大学, 農学部, 助教授 (10156763)
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| Keywords | 伝染性ファブリキウス嚢病 / 病原性 / 予防対策 / 超強毒IBDV / IBDV |
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| Research Abstract |
1)病理学的検索
実験感染鶏において、超強毒型のIBDVは従来のIBDVに比較して胸腺の萎縮が激しく、感染後早期にファブリキウス嚢の萎縮する傾向が認められた。また、肝臓の腫大、筋肉内の出血や骨髄にも病変が認められ、従来のIBDV感染とは異なる所見が認められた。電子顕微鏡観察では、大食細胞内に結晶状に配列したIBDVが観察された。この点についてマクロファージ系の株化細胞IN-24を用いた実験成積でも超強毒株の増殖が確認されている。
2)抗原性状およびアミノ酸配列の解析
これまで細胞での培養が困難だった超強毒株を鶏胚に馴化し、CEF細胞で培養可能なウイルス株を確立した。CEF細胞で培養可能となった株の抗原性状は、交差中和試験およびモノクローナル抗体による解析でワクチン株を含む従来株とは異なることが示唆された。このことは、それぞれの株を抗原に用いたゲル内沈降試験からも示唆された。また、感染実験で、超強毒株が鶏胚での継代で弱毒化されたことが示された。この弱毒株の超強毒株感染に対する防御能を検討したところ、弱毒株接種3日目で感染防御が成立し、新ワクチンとしての可能性が示唆された。現在、CEF細胞で増殖可能となった株の免疫効果についても検討を進めている。この他、超強毒株、その鶏胚馴化株およびCEF細胞で増殖が可能となった株について、アミノ酸変異領域に対応する塩基配列を決定し、株間で比較し弱毒化との関係を検討している。また、超強毒株および従来株それぞれに特異的な制限酵素切断部位が明らかにされ、野外で採取した試料の調査を行っている。
3)ワクチンの有効性について
SPE鶏を用いて、超強毒IBDV感染に対する現行ワクチンの有効を検討した。移行抗体を持たない雛では現行ワクチンで防御の成立することが示されたが、移行抗体を保有する雛の場合、現行ワクチンは十分にテイクされないことが明らかになった。
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[Publications] 山口 剛士,平井 克哉: "伝染性ファブリキウス嚢病の予防-ワクチンについての考察-" 鶏病研究会報. 28(増刊号). 31-39 (1992)
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[Publications] 塚本 健司: "伝染性ファブリキウス嚢病ウイルスの病原性と抗原性" 鶏病研究会報. 28(増刊号). 23-30 (1992)
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[Publications] Inoue,M.,Yamamoto,H.,Matsuo K.,&Hihara,H.: "Isolation of verulent infectious bursal disease virus from field outbreaks with high mortality in Japan." J.Vet.Med.Sci.54. 153-155 (1992)
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[Publications] 高瀬 公三,香月 伸彦,内村 哲也,山元 通孝: "1990〜91年に分離された伝染性ファブリキウス嚢病ウイルスの病原性" 鶏病研究会報. 28. 84-89 (1992)
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[Publications] Inoue,M.,Yamamoto,H.,Matsuo K.,&Hihara,H.: "Susceptibility of chicken monocytic cell lines to infectious bursal disease virus." J.Vet.Med.Sci.54. 575-577 (1992)
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[Publications] 山口 剛士,石田 真知子,猪島 康雄,近藤 妙子,入谷 好一,平井 克哉: "超強毒鶏伝染性ファブリキウス嚢病ウイルスの抗原性状およびVP2アミノ酸変異領域の解析" 岐岐大学地域共同研究センター研究成果報告書No.2. 2. 112-117 (1992)
