1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04403010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斉藤 烈 京都大学, 工学部, 教授 (20026082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 和彦 京都大学, 工学部, 助手 (70237303)
杉山 弘 京都大学, 工学部, 助教授 (50183843)
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Keywords | 分子認識 / 分子設計 / DNA切断分子 / オリゴタクレオチド |
Research Abstract |
本研究はDNAの局所構造や塩基配列の分子認識について有機化学の立場から、分子レベルで研究を行ない、その原理の解明に基づいて新しい機能分子をデザインすることを目的としている。今年度の研究によって、以下に示す知見及び成果が得られた 1)抗がん剤DNA認識モデルの構築 ターゲット塩基配列を組みこんだ二重鎖合成オリゴマーの切断結果に基づいて、カプリマイシン、デュオカルマイシン、ネオカルチノスタチン、ブレオマイシンのDNA結合モデルを構築し、AMBER力場を用いて構造最適化を行ない、コンピューターグラフィックスにより視覚化した。またディスタマイシン存在下、デュオカルマイシンがグアニンを選択的にアルキル化するという知見に基づき、DNA-ディスタマイシン-デュオカルマイシンの3者による協奏的認識をモデル化を行なった。 2)DNA切断機構の解明 ラジカルの寿命を測定する化学プローブであるラジカルクロックを、ブレオマイシン金属錯体の反応サイトに導入し、それぞれの錯体により生成するラジカルの寿命について検討を行なった。その結果、コバルトによる反応においても鉄錯体と同様、4'位水素引きぬきにより4'位のラジカルが生成していることを世界に先がけて確認した。
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[Publications] H.Sugiyama: "A Novel Guanine N3 Alkylation by Antitumor Antibiotic Duocarmycin A" Tetrahedron Letters. 34. 2179-2182 (1993)
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[Publications] H.Sugiyama: "Photoinduced Deoxyribose C2′ Oxidation in DNA,Alkali-Dependent Cleavage of Erythrose-Containing Sites via a Retroaldol Reaction" J.Am.Chem.Soc.115. 4443-4448 (1993)
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[Publications] K.Yamamoto: "Concerted DNA Recognition and Novel Site-Specific Alkylation by Duocarmycin A with Distamycin A" Biochemistry. 32. 1059-1066 (1993)
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[Publications] H.Sugiyama: "Apoprotein-Assisted Unusual Cyclization of Neoconginostatin Chromophore" Tetrahedron. (印刷中).
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[Publications] H.Sugiyama: "Chemistry of Oxidative DNA Strand Scission" Nucleic Acids Symposium Series. 29. 125-126 (1993)