1992 Fiscal Year Annual Research Report
体液・循環調節に関与するペプチドホルモン受容体に関する比較分子生物学的研究
Project/Area Number |
04404082
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
広瀬 茂久 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (10134199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 俊彦 群馬大学, 工学部, 助手 (00241860)
萩原 啓実 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90189465)
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Keywords | ANP / ANP受容体 / サブタイプ / 情報伝達系 / 択一的RNAスプライシング / 分子生物学 / ウナギ / 軟骨組織 |
Research Abstract |
1.ANP-C型受容体の構造解析:ANP受容体の情報伝達系をより詳細に明らかにするためにANP-C型受容体遺伝子をプローブとしてウシ肺由来のcDNAライブラリーをスクリーニングしたところ、ANP-C型受容体には2種類のisoformが存在することを見い出した。片方のcDNAにはCyc残基を5個含む既知の受容体(ANP-C5)がコードされていたが、もう一方は、ANP-C5よりOpen Reading Frameが3bp短く、その結果Cys残基が6個含まれる新しい受容体がコードされていた。遺伝子構造との比較により、この2種類のC型受容体は1つの遺伝子からAlternatiye Splicingによって生じていることが判明した。RT-PCR法を用いて組織分布を検討したところ、ANP-C5,-C6共に種々の組織で同時に発現しており、その存在比はANP-C6型がANP-C5型の数分の一であった。タンパクとしての性質を解析するために両受容体cDNAをcos-1細胞に発見させたところ、両受容体ともにほぼ等しいリガンド特異性と親和性を持ち2量体構造をとることが判った。しかし両受容体は架橋剤との反応性の相違から高次構造が異なることが示唆され、またANP-C6型がオリゴマーを形成し得ることが示された。 2.ウナギANP受容体の解析:ウナギの各組織の受容体サブタイプの分布、存在量を調ベたところ脳、頭腎、腸、大動脈などに比ベエラに大量の受容体が存在していた。オートラジオグラフィーの結果からエラの軟骨組織に受容体の局在が観察された。生化学的、薬理学的解析から、この受容体は主にC型受容体であることが判明した。血管の存在していない軟骨組織にC型受容体が大量に存在していたことからこの受容体が循環系以外でも働いているという非常に興味深い結果が得られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takeshi Mizuno: "Strucute of Bovine Endothelin ET_B Receptor Gene." Biochemical Journal. 287. 305-309 (1992)
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[Publications] Naoaki Sugiura: "Molecular Cloning of Porcine Soluble Angiotensinbinding Protein." Journal Biological Chemistry. 267. 18067-18072 (1992)
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[Publications] Hiromi Hagiwara: "Immunochemical Characterization and Localization of Endothelin ET_B Receptor." American Journal of Physiology.