1992 Fiscal Year Annual Research Report
無極性液体の電子物性:電子移動度・電子反応速度・伝導状態えねルギー電子微量
Project/Area Number |
04405003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西川 勝 東京大学, 教養学部, 教授 (10012329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 健吾 東京大学, 教養学部, 助手 (40221080)
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Keywords | 移動度 / 反応速度 / 電子物性 / 過剩電子 / 無極性液体 |
Research Abstract |
1.圧力容器の耐圧試験を行い,270気圧まで昇圧に耐えることを確認した。 ベロウズ付き伝導度測定用セルを設計,製作した。 2.主要設備スペウトラ・フィジックスGCR-125型Nd:YAGレーザー*を用いて,実験条件確立の目的で予備実験を行い,通常の条件下では,電極からの光電子放出よりも,試料液体の2光子吸収イオン化が主であることを見いだした。 *予算不足のためX線パルス発生装置から変更した。 3.同じくレーザー照射により荷電再結合反応速度定数の予備的測定を行い,従来の測定条件では見られなかった,印可電場に加えて残留陽イオンによる電場の効果を観測した。 4.室温で液電ジメチルプロパン(ネオペンタン)中の電子移動度を,レーザー照射とXeフラッシュ・ランプ照射により測定した。電子の注入方法はレーザー照射の場合は液体の均一イオン化,Xeランプ照射では光電効果によるが,両方法での測定値が5%以内で一致することを確認した。 5.テトラメチルシラン-ジメチルプタン,テトラメチルシラン-2,2,4,4-テトラメチルペンタン,テトラメチルシラン-ネオペンタン混合系で電子移動度を成分濃度の関数として測定,理論的モデルと比較検討した結果,変形ポテンシャル・モデルによる記述が妥当であることを見いだした。
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