Research Abstract |
本研究の目的は,申請者によって開発されたゲーム論を基盤とする社会動機を検出する心理学的検査としての「IF-THEN法」を改良発展させて,「IF-THEN法」国際版を構成することである。このために計画されている具体的作業手順としては,現在すでにほぼ完成しているといえる「IF-THEN法」(Ver.2.1)を改良して,1)現在個人結果の分析だけが可能なプログラムを改良して集団結果の分析も自動的に可能な分析プログラム(Ver.3.0)を構成すること,2)各国で用い得る反応用紙原版を作成すること,3)被験者に対して配布する教示用紙を各国語に翻訳すること,4)「IF-THEN法」の史的背景・検査目的・適用範囲・使用法・応用技法・分析原理・検査構成過程・具体的分析例・具体的研究例要約・分析プログラム・反応用紙原版などが記載されている検査者用の英語版「IF-THEN法」マニュアルを作成すること,などを挙げることができる。このうち,1)の分析プログラムの構成は若干の部分の再検討を残して基本的にはほぼ終了しており,2)の国際版反応用紙原版も完成している。次の3)の教示用紙は現在23ケ国(日,英,独,仏,露,蘭,西,葡,伊,端,諾,丁,波,韓,洪,土,中(簡体・繁体),亜刺,泰,印嶋,越,馬)への翻訳が終っており,国際版としての体裁・機能はほぼ満足できる程度まで完成しており,年度内に原版の印刷も完成する予定である。4)は現時点で必要な資料は一応揃っているが,マニュアルの英語の原文がまだ完成しておらず,この部分が次年度の主要作業として持ち越されることになるが,この作業は時間的には十分な余裕があると思われる。以上のごとく,全体的にはきわめて順調に作業が進捗しているといえる状況にある。
|