1993 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀後半から20世紀初頭におけるパリについての総合的研究
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04451086
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
保苅 瑞穂 東京大学, 教養学部, 教授 (70011294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 剛 東京大学, 教養学部, 助教授 (00229535)
松浦 寿輝 東京大学, 教養学部, 助教授 (50157244)
岩佐 鉄男 東京大学, 教養学部, 教授 (50203360)
小林 康夫 東京大学, 教養学部, 教授 (60153623)
湯浅 博雄 東京大学, 教養学部, 教授 (30130842)
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Keywords | パリ / 都市計画 / エッフェル塔 / プルースト / フォーレ / ランボー / ゲレメク / ヴェルレーヌ |
Research Abstract |
申請の段階では3カ年にわたる研究であったが、2年間の研究費のみ認められたため、最終年度にあたる本年度は、前年に集めた資料や、東京大学等の図書館がすでに所蔵している資料を、各研究分担者が分析的に検討することが中心になった。その成果は、「研究成果報告書」にまとめられている。各人の視点は分析的ながら、それぞれ総合化の契機を含んでおり、松浦のエッフェル塔をめぐる本来的な意味での都市論的考察をはじめ、保苅のフォーレ論、湯浅のランボー論も、文学と芸術との交流の場としてのパリについての、社会史的、時代史的な視点による研究の成果を示している。また松村のゲレメク論は、歴史研究の転換点においてパリという場の果たした役割を、詳細かつ広範に論じている。報告書に論文をのせていない他の研究者も、様々な場で従来の枠組みを越えた、研究を発表している。 他方本年度の設備備品の予算で、19世紀後半から二十世紀初頭にわたる期間にパリで発行された「両世界評論」を、マイクロフィルムのかたちで購入したことによって、本年度の予算を効率的に利用することができた。同誌は、文学、芸術、哲学、政治、人文科学など広範な分野の論文を集め、当時の、パリという都市空間を直接生き生きと反映した総合誌であり、その分析により、各研究分担者の視点を学際的に交流させる場が開け、本来の目的である、総合的な研究が可能になったといえよう。マイクロフィルムの一部は印刷して共同利用を容易にしたことも付け加える必要があろう。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 保苅,瑞穂: "「人間が世界の素地に触れるとき」" 『東京大学教養学部 外国語科紀要』. 第40巻. 1-23 (1993)
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[Publications] 小林康夫: "「不可能性の果てに立ち現われる存在」" メタローグ社、『リテレール』. 夏号. 112-123 (1993)
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[Publications] 松浦,寿輝: "「喪の裳-折口信夫論」" 『ルプレザンタシオン』. 第5号. 31-46 (1993)
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[Publications] 松村剛: ""En marge de la Nouvelle Heloise"" 『東京大学教養学部外国語科研究紀要 フランス語教室』. 40巻. 11-41 (1993)
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[Publications] 松村,剛: ""Compte rendu:Au grey d'Amours,ed.Francoise Fery-Hue"" Revue de Linguistique romane. t.57. 319-325 (1993)
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[Publications] 山本,覚: "「ボードレールの『旅』-121行目「時間」をめぐっての考察」" 東京大学仏語仏文学研究会. 第9号. 77-80 (1993)
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[Publications] 湯浅博雄: "『他者と共同体』" 未来社, (1992)