1992 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける歴史的都市の成立と系譜に関する地理学的研究
Project/Area Number |
04451131
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
千田 稔 奈良女子大学, 文学部, 教授 (20079403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山近 博義 奈良女子大学, 文学部, 助手 (80243351)
小方 登 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (30160740)
相馬 秀廣 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (90196999)
戸祭 由美夫 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60032322)
武久 義彦 奈良女子大学, 文学部, 教授 (10031668)
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Keywords | 東アジア / 歴史的都市 / 都城 / オアシス都市 / 城下町 / 人工衛星画像 / 空中写真 |
Research Abstract |
平成4年度中の研究で以下のことが明らかになった。 (1)北京・南京・上海・慶州・扶余など東アジアの主要な歴史的都市、また、中国西域のオアシス都市のLANDSAT衛星画像を入手し、検討した結果、空中写真の入手困難な地域を対象とする場合、衛星画像が本研究の目的に有効であると判断された。 a)北京・南京など中国の歴史的都市の衛星画像からは、城壁跡、水濠、街路など、それぞれの都市に固有の都城プランが明らかとなった。 b)中国西域のオアシス都市于田のLANDSAT衛星画像から、砂丘、水系、植生、集落の配置などの判読作業を進めている。 (2)福島県下のタイプの異なる城下町4つ(白河・二本松・棚倉・若松)の現地調査を行うとともに、地図その他の資料を収集し、現在比較検討中である。 (3)奈良盆地など日本国内で歴史的景観が顕著な地域について空中写真と衛星画像を比較検討した結果、それぞれに他にはない長所があり、両方を利用することが本研究の目的に有効であると判断された。 (4)異なる2つの時期の衛星画像をパーソナルコンピュータの画面上で重ね合わせる方法を試みた。具体的には、奈良盆地の1979年と1989年のLANDSAT MSSデータを画像処理ソフト上の異なる色の層の上にペーストし、重ね合わせた。その結果、近年における土地利用の変化、とりわけ都市化を明らかにすることができると判断された。この方法は、空中写真の入手困難な地域における都市化について研究する場合に有効であると考えられる。
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