1992 Fiscal Year Annual Research Report
自然環境の変化についての理解を深める理科カリキュラム開発の研究
Project/Area Number |
04451138
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
下野 洋 国立教育研究所, 科学教育研究センター, 地学教育研究室長 (30142631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅埜 国夫 国立教育研究所, 科学教育研究センター, 生物教育研究室長 (00132689)
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Keywords | 自然環境 / 自然環境の変化 / 児童 / 時間の尺度 / 観察 / 実験調査 |
Research Abstract |
1 本研究で取り上げる素材の検討を行い、次の4点にしぼった。 (1)地層、岩石、建物などの風化 (2)洪水前後の川原の堆積物や流路の変化 (3)気温、湿度、天気、雲や霧の動きなど気象環境の変化 (4)小動物の動きや植物の開花など生物の世界の変化 2 自然環境の変化についての実態調査を実施し、その一部の集計についての検討を行った。 (1)岐阜県今尾小学校(児童数78)の野外実験調査の一次集計結果 (1)観察項目として、草花、樹木、ゴミ、昆虫、鳥、自然物、人工物が、それぞれ全体の1割以上を占めている。 (2)変化とかかわって、多く観察されたものには、昆虫、鳥、草花、天気、空気、土、ゴミ、人工物などがある。 (2)児童の自然環境の変化のとらえ方についての検討結果 (1)全体的に、「変化」についての観察記述は少ない。 (2)目前で変化するものしかとらえられない。 (3)観察の際、「変化していること」と「変化すると思われるもの」とに分けて観察させる必要がある。 (3)児童が認識できる時間の尺度についての検討結果 小学校5年生で認識できる時間の尺度の仮説 (1)実感を持って認識できる範囲(日常生活、季節の節目) (2)経験によって推量できる範囲(季節変化、周年変化) (3)漠然としたもの(空想の世界)
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