1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452006
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岸本 晶孝 北海道大学, 理学部, 教授 (00128597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 朝雄 北海道大学, 理学部, 助教授 (80134807)
儀我 美一 北海道大学, 理学部, 教授 (70144110)
林 実樹広 北海道大学, 理学部, 教授 (40007828)
中路 貴彦 北海道大学, 理学部, 教授 (30002174)
岡部 靖憲 北海道大学, 理学部, 教授 (30028211)
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Keywords | 作用素環 / 非可換 / 力学系 / 群 / 作用 / 接合積 / 共変表現 / ローリンの性質 |
Research Abstract |
非可換力学系の研究とは一般の非可換代数上の群の作用の研究のことである。本年度は、その代数が、正準反交換関係(CAR)代数を含む近似的有限次元(AF)環、その群が整数群である場合を主に研究した。特にCAR代数の場合に、多くの準自由同型写像が(エルゴード理論における)ローリンの性質を満たすことを示した。(もっと一般の場合には、かなり弱いが一種のローリンの性質を満たすことを示した。)このことより、最近の帰納的極限で表わされるC^*環の分類理論を用いると、多くの場合に、この力学系より構成される接合積が同型になるという意外な結果が得られる。(ひとつの解釈は、非可換の場合には、普通の力学系の場合と違って、非常にエールゴード的な系でも任意に小さな内部摂動によって反エルゴード的な系に移りうるということである。)この発展としてC^*環の新たなクラスの分類理論が可能となった。従来知られていた分類理論で取扱うC^*環はすべて「有限」であったが、これによってクンツ環を含む「無限」のC^*環も分類理論の対象となった。(非可換代数そのものの研究と非可換力学系の研究はある意味で同値であり、後者の発展が前者の発展を促すことの好例である。)今後の当面の課題は、この分類理論を完成させること及び更に多くの系に対してローリンの性質を示すことである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Akitaka Kishimoto: "Quasi-product actions of a compact group on a C^*-algebra" J.Functional Analysis. 115. 313-343 (1993)
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[Publications] Akitaka Kishimoto: "The crossed product of a UHF algebra by a shift" Ergod.Th. & Dynam.Sys.13. 615-626 (1993)
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[Publications] Yasunori Okabe: "A new algorithm derived from the view-point of the fluctuation-dissipation principle in the theory of KM_2O-Langevin equations" Hokkaido Math.J.22. 199-209 (1993)
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[Publications] Takahiko Nakazi: "Hyponormal Toeplitz operators and extremal problems of Hardy spaces" Trans.Amer.Math.Soc.338. 753-767 (1993)
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[Publications] Mikihiro Hayashi: "Two sheeted discs and bounded analytic functions" J.d'Analyse Math.(発表予定).
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[Publications] Yoshikazu Giga: "Motion of a graph by nonsmooth weighted curvature" Proc.of World congress of nonlinear analysists. (発表予定).