1992 Fiscal Year Annual Research Report
超クリーンクローズド多重湿式プロセス装置を用いた超純水中のシリコン表面状態の研究
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04452092
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30243265)
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Keywords | 半導体 / シリコン / ウェットエッチプロセス / クリーンプロセス / アンモニア過酸化水素水洗浄 / 塩酸過酸化水素水洗浄 / フッ酸洗浄 / 超純水 |
Research Abstract |
超クリーンクローズド多重湿式プロセス装置を設計・注文製作した。全体にクリーンベンチ内に収まるコンパクトなものとした。試料を処理するフローセルは、ULSIウエーハプロセスにおける超純水洗浄や各種の湿式プロセスでのダストパーティクル数低減などの超クリーン化を検討できる4インチ対応のものとした。コンパクト化のため、当初の6インチ仕様から4インチ仕様に変更した。フローセルと超純水及びBHF液、HF液、NH_4OH/H_2O_2/H_2O、HC1/H_2O_2/H_2Oを想定した4種類の薬液槽をニューPFA配管を用いて連結し、純水・薬液・窒素ガスをクローズしたままフローセルに流せるものとした。試作装置を現有の超純水装置と結合した。 試作した装置について、先ず、薬液が完全に置換されるまでの時間及びダストパーティクルの低減などの装置の基本特性を明らかにした。薬液交換時間は、フローセルを一定の薬液で満たし、これを超純水で置換する時間を比抵抗計で測定した。この実験により、配管及びバルブにおける薬液の溜まりを除去する方策を考案し、改良を加えた結果、フローセル容量のn倍の超純水をフローした場合、薬液の濃度は1/e^nに依存して減少することが明かとなった。ダストパーティクルはクリーンベンチ内で0.3μm以上のものは1フィート立方あたり1個以下であることを確認した。80℃に加熱したアンモニア過酸化水素水をフローセルに導くためには、流下式ではなく吸引式が有効であることが明かとなった。次に、フッ酸による酸化膜エッチングの均一性を調べ良好な結果を得た。すなわち、酸化膜エッチングの面内均一性は±3%以下であった。アンモニア過酸化水素水洗浄によるシリコンエッチングについては、酸化膜をマスクとする方法の有用性について確認し、現在AFMを用いて評価中である。
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