1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452110
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉澤 能政 筑波大学, 構造工学系, 教授 (30029392)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 隆志 通産省, 機械技術研究所, 主任研究官
村上 正秀 筑波大学, 構造工学系, 教授 (40111588)
|
Keywords | ヘリコプターの空気力学 / ヘリコプター回転翼 / ヘリコプター後流 / ヘリコプター回転翼上の圧力分布 / TVDスキーム / ルンゲクッタ法 |
Research Abstract |
ヘリコプター回転翼まわりの流れ場について、時間について4次精度、空間について2次精度で衝撃波を記述できる計算法が完成した。現在までの所、オイラー方程式段階であるが、ヘリコプター回転翼の流れの本質的な特徴は確認できる。計算法を確立するのに当初予定していた期間より長びき空力弾性についての研究が遅れたのは気流の解析結果が十分信頼できないと意味がないので用いた手法の細部にわたる検討を徹底的に行い、信頼性を確認するのに手間どったためである。平成6年度から筑波大学にスーパーコンピューターが導入され、計算速度の大幅な向上により、研究効率が上がったことの効果は大きいものであった。しかし、設計に役立つデータを得るためには、計算速度、記憶容量が更に高性能になる必要がある。スーパーコンピューターを用いても、実機に近い翼を用いる計算は非現実的でそのため使用した計算格子は限られたものになり、翼幅は実機よりもずっと短い(約1/5)もので計算している。 計算手法はいくつか試行したが、結局時間については4次精度のルンゲクッタ法、空間については2次精度のTVD法で不安定を避けるため流速制限関数を用いている。 計算は前進飛行時と静止飛行時について行われたが、回転翼から生じる後流が翼面まわりの流れに強い影響を及ぼしていることが判る。前進時には後流は流れ去るので比較的早く定常状態が得られるが、静止飛行時は真下の方向に、後流が流され、揚力が安定するまで推定で6〜8回転を必要とする。現実のヘリコプターのように翼の迎角変化を含めて計算することは、現在の方法の拡張で可能だが、計算時間の増大(約20%)を伴うことになる。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Itoga,Noriaki,Yoshizawa,Yoshimasa: "Unsteady numerical calculations of forward-flight rotor flowfield" The Fourth Japan-Russia Joint Symposium on Computational Fluid Dynamics,Preprints. 17-18 (1994)
-
[Publications] 糸賀紀晶、吉澤能政: "非定常回転翼周りの流れ場の計算" 第8回数値流体力学シンボジウム講演論文集. 439-442 (1994)