1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452117
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岸田 路也 北海道大学, 工学部, 教授 (20001159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 憲司 北海道大学, 工学部, 助手 (40002208)
佐々木 一彰 北海道大学, 工学部, 助教授 (10153983)
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Keywords | 多結晶 / 力学的挙動 / ひずみ解析 / 走査モアレ法 / ハイビジョン / 有限要素法 |
Research Abstract |
多結晶構造体の変化挙動を観察するために、今回導入したハイビジョン対応の画像処理装置を用いたひずみ測定システムを構築した。このシステムは1038×1920の画像メモリをもつものであり、測定精度の向上が期待できる。今年度の研究ではこのシステムの精度を検証することとした。ここでは、試験片表面に 100本/inchのモデルグリッドを焼付け、カメラの軸線に正対した試験片とカメラとの距離を変えることにより画像上のモデルグリッドピッチを変化させ、便宜的に引張ひずみを与えた状態を再現した。実際に試験片を引張るときより全領域での一様なひずみ状態を想定することが可能である。精度比較の基準となるひずみは同時に取り込んだ直定規のピッチを実測するこにより計算した。これにより、1%から10%程度までの連続的なひずみ量を設定できた。ひずみは試験片中心より左右にそれぞれ5点、あわせて11点で測定を行ない、測定値の精度を検討した。その結果、測定するひずみ量の大きさにより多少差異はあるが、ほぼ全ての場合について、数%以内の誤差でひずみ測定が可能であった。従来のシステムに比し、測定精度の格段の向上が可能となった。本システムで使用したCCDカメラは、CCD原板を数回に分けて移動し、高画素を実現する方式をとっているため、もっとも鮮明なモアレ縞の現出するはずの1対1ピッチでの縞が観察できなかった。現在その検証を含めて再実験を行なっている最中である。また、これと平行して、有限要素による解析を行い、多結晶体の成分結晶粒内および三重境界近傍でのひずみ・応力状態で示した。今後、より高精度でのひずみ測定を可能にし、多結晶体の変形を観察、解析結果との比較などによりその力学的挙動を明らかにいてしく予定である。
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