1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452133
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
松原 十三生 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (20026032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 新 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40239489)
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Keywords | 磁気軸受 / 静圧空気軸受 / ハイブリッド磁気軸受 / 高速軸受 / PID制御 / 周波数応答 |
Research Abstract |
本年度は昨年度に完成した空気静圧軸受と磁気軸受を併用したハイブリッド磁気軸受を用いて種々の特性解析を行った。まず軸受の非回転状態での各軸受の並進運動に対する周波数応答を求めた。空気静圧軸受の静剛性はクリアランス23μmでは設計通り80N/μmの値が得られた。また、磁気軸受の静剛性はPID制御の積分動作により1000N/μm以上となったが、動剛性は固有振動数における発信を押さえるために比例ゲインをあまり大きく取れず30N/μmと設計値の約1/3となった。これをハイブリッド化すると相乗効果で1000N/μm以上の静剛性と100N/μm以上の動剛性が得られハイブリッドの効果が確認できた。次に、軸を高速回転させたときの軸受性能を測定した。5万rpm近くの高速回転では空気静圧軸受の温度上昇が30度以上となり、高速回転が出来ないことが判明した。そこで静圧軸受のクリアランスを35μmに変更し、再度軸の非回転時の周波数応答実験及び回転時の周波数応答の解析を行った。その結果、軸の非回転時に空気静圧軸受の動剛性は15N/μmと低くなったが、磁気軸受のPID制御の最適チューニングを施すことによりハイブリッド磁気軸受の静剛性は1000N/μm以上、動剛性は30N/μm以上が得られ、ハイブリッド化の効果が確認された。また軸のモーメント荷重に対してもハイブリッド化の効果は同じチューニング状態で最大の動剛性が得られることも確認できた。次に、軸を5万rpm近くまで回転させ、軸の回転精度を測定した。その結果、空気静圧軸受のみでは軸の共振回転数において回転精度が20μm以上となったが、ハイブリッド磁気軸受では総ての回転数で最大5μm以内の回転精度が得られ、ハイブリッド磁気軸受の有利さが確認できた。今後はDSPを用いてより高速で高度なH∞制御により磁気軸受の動特性の改良を図る。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松原十三生、村上新 外3名: "ハイブリッド磁気軸受の開発-試作スピンドルの静特性-" 第5回電磁力関連のダイナミックスシンポジュウム論文集. 299-304 (1993)
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[Publications] Tomio Matsubara,Sin Murakami,Kazuhisa Kamiyama: "Development of a Hybrid Magnetic Spindle-The Rotating Characteristics of PID Controlled Spindle-" Proceedings of the First China/Japan International Symposium on Machine Elements. 785-790 (1993)
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[Publications] 松原十三生、村上新、神山和久: "ハイブリッド磁気軸受に関する研究-高速回転時における振動特性-" 日本機械学会東海支部第43期総会講演論文集. 178-180 (1994)