1992 Fiscal Year Annual Research Report
粉末焼結材の滑り・転がり機械要素への適用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
04452134
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉田 彰 岡山大学, 工学部, 教授 (40033146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 大二郎 津山工業高等専門学校, 機械工学部, 助手 (80186717)
大上 祐司 岡山大学, 工学部, 助手 (60203709)
藤井 正浩 岡山大学, 工学部, 講師 (80209014)
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Keywords | 粉末焼結金属 / ファインセラミックス / 歯車 / 軸受 / 摩擦・摩耗 / 気孔 / 表面損傷 / 面圧強さ |
Research Abstract |
粉末焼結金属やファインセラミックスなどの粉末焼結材の滑り・転がり機械要素への適用に関し、これらの表面損傷メカニズムを明らかにし、表面強さ設計に関する基礎的指針を得るため、平成4年度には、これらの表面損傷の巨視的及び顕微鏡による準微視的な観察が行われ、摩擦・摩耗特性、転がり疲れ特性、面圧強さに関する基礎実験が計画され、一部実行された。すなわち、ファインセラミックスのピン・オン・ディスク試験及びファインセラミックス製ボールとSOJ2製レースによるハイブリッドスラスト軸受試験により、室温、無潤滑下のファインセラミックスの摩擦・摩耗特性、表面損傷、転がり疲れ寿命に関する基礎的知見が明らかにされた。特に、ファインセラミックスの摩擦・摩耗に関し、Al_2O_3の摩擦係数や摩耗量がSialonやZrO_2より小さいことが確認され、摩耗量に及ぼす試験方法の影響をW-μPmVs線図を導入して評価した。また、高周波焼入れ粉末焼結ローラ及び歯車を用いて、転がり疲れ試験及び歯車運転試験が行われ、表面損傷及び面圧強さに及ぼす表面硬化層深さや曲率半径の影響に関して実験的に検討され、曲率半径が小さいほど面圧強さは高かったが、硬化層深さの影響はあまりないことなどが明らかとなり、さらに、転がり疲れ寿命や面圧強さと気孔との関係の重要性が認識された。一方、平成4年度に新規購入した画像処理装置を用いた予備研究によって、気孔の大きさ、形状、分布と粉末焼結材の表面強さ、損傷の関係について新しい知見が得られた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉田 彰: "高周波焼入れ粉末焼結ローラの面圧強さに関する研究(硬化層深さおよび相対曲率半径の影響)" 日本機械学会論文集(C編). 58. 1640-1647 (1992)
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[Publications] 吉田 彰: "Surface Failure and Durability of Induction-Hardened Sintered Powder Metal Rollers and Gears with Various Hardened Depths" DE-Vol.43-2,Advancing Power Transmission Into The 21st.Gentury,ASME. 733-740 (1992)