1992 Fiscal Year Annual Research Report
高電圧・極短パルスプラズマによるCVD表面反応の能動的制御
Project/Area Number |
04452147
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 健 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (20124729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 彰 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (20144199)
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Keywords | プラズマCVD / プラズマ化学 / メタンプラズマ / 極短パルス放電 / 反応制御 / ラジカル反応 / 放電機構 |
Research Abstract |
プラズマCVDプロセスの中でも特に基板表面近傍での反応を能動的に制御することを目的として,高電圧・極短パルス放電によるプラズマ場(プラズマ構造,プラズマ発光強度分布)およびその形成過程の制御を行うとともに,これらのメカニズムを明らかにした。本年度の研究で得られた結果は次の通りである。 1.高電圧・極短パルスプラズマを発生させるための印加電圧パルス幅には下限値と上限値が存在する。下限値はプラズマ立ち上がりまでの時間,すなわち放電開始遅れ時間であり,上限値はアークへの遷移に要する時間である。 2.高電圧・極短パルスプラズマの陰極暗部厚さは,電流値(電流密度)と反応器内圧力によって統一的に整理でき,これにより再現性良く層状プラズマ構造を実現することが可能となった。 3.高電圧・極短パルスプラズマの形成過程は,印加電圧の大小によりその速さが大きく異なり,同じパルス幅の中で,強く狭い発光部を伴う準定常的な状態が出現する場合(電圧:大)と,比較的弱いが広い発光部を伴う過渡的状態で放電が終了する場合(電圧:小)の二つの状況に分けられる。これにより,本プラズマの平均的な空間構造のみならず,時間的なプラズマ構造の制御が可能となった。 次年度は,本放電手法を通常のDC放電にハイブリッドさせることにより,メタンー水素プラズマによるCVDの表面反応の制御を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)