1992 Fiscal Year Annual Research Report
光アクチュエータを用いたマイクロ光サーボシステムの制御性に関する研究
Project/Area Number |
04452156
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福田 敏男 名古屋大学, 工学部, 教授 (70156785)
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Keywords | 光圧電素子 / PLZT / 光サーボ / バイモルフ / 非接解エネルギー供給 / モデル化 / 応答特性 / 特性実験 |
Research Abstract |
PLZTの基本特性を把握するための基礎特性測定実験を中心に、以下のように研究を進めてきた。 (1)PbTiO_3とPbZrO_3との固溶体Pb(Zr,Ti)O_3に、La_2O_3を添加したセラミックス多結晶体の組成を変える事により種々の実験供試体を作成した。実験では、最も光歪効果が高いと考えられるLaが重量%で3%、PbZrO_3とPbTiO_3のモル比が52:48の組成をもつPLZT(3/52/48)を用いた。 (2)光応答性の向上と、変位量の増加を狙って、バイモルフ型のPLZTを試作した。実験に用いたバイモルフは、2枚の薄板状のPLZTがエポキシ系の接着剤によりお互いの分極方向が逆になるように接着した。大きさは、長手方向の長さが21mm、幅5mm、厚みO.4mmである。長手方向の先端部は銀により導通状態で蒸着した。 (3)作成した供試体の光歪応答特性を調べる実験を行なった。実験は供試体の片面への紫外線照射実験および加熱実験を行ない、圧電素子(PLZT)の変位を非接触変位計で、起電流をピコアンペアメータで、圧伝素子の温度を非接触温度計で測定した。紫外線照射は、波長365nmを中心とする狭帯域幅のスペクトル幅を有する紫外線とし、供試体表面へ微小スポットで照射し、その強度を最大で1200mW/cm^2とした。 (4)バイモルフ型の供試体の光照射による変形モデルを導出し、シミュレーションを行い、実験結果と比較した。 以上により、バイモルフとしたことで応答速度が大幅に向上する事がわかった。バイモルフ先端は60μm変位するのに現状では2秒程度要する。また、導出モデルによるシミュレーション結果と実験結果が比較的良く一致した。
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[Publications] 服部 忍、福田 敏男 他: "光マイクログリッパの構造と動作特性" 日本機械学会論文集C編. 59-559. (1993)
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[Publications] 福田 敏男、新井 史人 他: "光アクチュエータとその応用" 第4回シンポジウム電磁力関連のダイナミックス講演予稿集. 403-404 (1992)
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[Publications] 福田 敏男 他: "圧電素子を用いた光アクチュエータの研究" ロボティクス・メカトロニクス講演会予稿集. 535-536 (1992)
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[Publications] T.Fukuda,S.Hattori,F.Arai etal: "Optical Micro Actuator" Proc,of the Second Int,Conf,on Automation-Robotics and Computer Vision-,Singapore. 3.2.1-3.2.6 (1992)
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[Publications] T.Fukuda,S.Hattori,F.Arai etal: "Optical Servo System Using Bimorph Optical Piezo-electoric Actuator" Proc.of the Third Int.Symp.on Micro Machine and Human Science,Nagoya. 45-50 (1992)
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[Publications] 福田 敏男 他: "バイモルフ型光圧電素子を用いた光サーボシステム" 第10回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 1237-1238 (1992)