1992 Fiscal Year Annual Research Report
自然・人工的要因による電磁界環境の評価とその向上に関する研究
Project/Area Number |
04452164
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
河村 達雄 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20013097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊男 電力中央研究所, 副所長
奥村 克夫 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00052837)
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Keywords | 環境 / 電界 / 磁界 / 電磁界 / 雷 / コロナ雑音 / Walsh変換 / 電磁障害 |
Research Abstract |
平成4年度に実施した研究ならびに成果の概要は下記の通りである。 自然雷に伴って発生する雷撃電流ならびにこれによって発生する電界、磁界、電磁界に関する知見について調査し、これらの関連について、解析を行った。また、落雷によって発生する電界を利用して、配電線における誘導雷を解析するための手法について研究を行い、得られた結果について検討を加えた。 送電線および電力設備近傍における商用周波数磁界をもとめるために、磁界センサとして空心コイルを用い、これとパーソナルコンピュータとを組合せた測定装置を試作した。得られた装置は、三次元の磁界を計測でき、計測可能な最小磁界は0.014muTであるなど、所期の目的を達成し得る性能を有している。この装置の測定誤差について、種々の角度から検討を行った。 上記の測定装置を用いて、受変電設備近傍における磁界を測定し、得られた結果の妥当性について種々の角度から考察を加えた。 高電圧送電線などから発生するコロナ雑音に関する研究を行うために、針一平板電極に直流電圧を印加した際に発生するコロナ雑音について解析を行った。コロナ電流波形をもとめるために、コロナ電流を発光ダイオードを用いて光信号に変換する方式についての開発を行い、その性能について検討を行った結果、従来用いられた抵抗を利用して信号を得る方式と比較して、すぐれた特性が得られることを明らかにした。 上記の実験装置で得られたコロナ電流波形をWalsh変換し、得られたスペクトルについて解析を行なった。針電極先端の形状、針電極数、針一平板電極に吹付ける気流の速度を変化させた際のコロナ電流波形からWalshスペクトルを求め、実験条件を変えた場合のスペクトルの変化を明らかにし、その結果について検討を行った。
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[Publications] 相原,新藤,三木,鈴木: "レーザーによる気中放電の誘導特性ならびに放電進展過程の観測" 電気学会論文誌B. 112. 668-676 (1992)
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[Publications] 奥村 克夫 柴山 秀雄: "Walsh変換を用いたコロナパルスの揺らぎの解析" 電気設備学会誌. 12. 478-485 (1992)
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[Publications] K,Okumura T,Kawamura: "Investigations on VHF Corona Noise caused by Needle-Plane Gap in Air Flows." Proceedings of GD92. 1. 290-293 (1992)
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[Publications] T,Nozue K.Okumura T.Kawamura, et al.: "Analysis on Fluctuation of Trichel Pulse using Walsh Function." Proceedings of GD92. 1. 234-237 (1992)
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[Publications] 今井 康友,道下 幸志 石井 勝,河村 達雄: "多導体系配電線のための大地導電率を考慮した誘導雷現象解析手法" 放電・高電圧合同研究会,ED-92-196,HV-92-82,電気学会. 77-89 (1992)
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[Publications] T.shindo,Y.Aihara,M.Miki,T.Suzuki: "Model Experiments of Laser-Triggered Lightning." IEEE,Trans on Power Delivery. 8. 311-317 (1993)
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[Publications] 中村 純二,河村 達雄: "科学技術者のための電磁理論(L.Salymar著の翻訳)" 秀潤社,尾沢 栄三, 293 (1992)