1993 Fiscal Year Annual Research Report
ブラインド信号検出の基礎研究とシミュレーションシステムの構築
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04452186
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
佐藤 洋一 東邦大学, 理学部, 教授 (20147581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 利博 福岡大学, 工学部, 助教授 (00190140)
小田 弘良 東邦大学, 理学部, 助手 (80175265)
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Keywords | ブラインド等化 / ブラインド同定 / ビタビ・アルゴリズム / 移動体通信 |
Research Abstract |
本年度の研究実績 1.研究環境の整備 ワークステーションのシミュレーション環境の整備に関しては、基本および応用ソフトの導入、開発支援ツールの充実、2台の相互接続、イーサーネットへの接続等を行い、能率の良い開発環境の整備を進めた。 2.研究内容の進展 (1)送信信号が連続分布に従う場合のブラインド同定、等化 オンライン・ブラインド等化の高速化の理論をまとめ、論文〔1〕において発表した。さらにブラインド等化に用いる評価関数を等化出力に基づいて制御することにより、さらに高速収束を図る試みを〔3〕において発表した。また、特性関数を用いて評価関数の設計し、収束の進行に応じて評価関数を自動的に切り替える手法により、高速化と収束の高精度化を図る方法を示した〔5〕。これらによって、当該年度の研究項目において、各種アルゴリズムの開発、理論解析、シミュレーション評価等に関しては、目標をある程度実現した。オンライン・ブラインド同定については、漸化的最小2乗法であるGodardの方法を適用したビタビ・アルゴリズムにより、高速収束を実現した〔4〕。 (2)送信信号が離散分布に従う場合のブラインド系列推定 移動体通信において高性能受信を実現するための注目される手法の1つであるブラインド・ビタビ・アルゴリズムの基礎理論を確立し、その総合報告を行った〔2〕。これにより、現在の到達点と今後の課題等が明らかとなり、現在、実際的な環境におけるシミュレーション評価も行い、さらに高性能な受信技術の開発を進めている。 以上の研究を通じてシミュレーション用のソフトが蓄積しつつあり、これらの構造化、ライブラリ化等に着手し、統合システムの構築を開始している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 〔1〕小田弘良,佐藤洋一: "「ブラインド等化の高速化について」" システム制御情報学会論文誌. 6. 305-318 (1993)
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[Publications] 〔2〕佐藤洋一: "「オンライン・ブラインド系列推定」" Preprints of the Advanced Signal Processing Symposium. 45-48 (1993)
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[Publications] 〔3〕松本浩樹、小田弘良、古川利博、佐藤洋一: "「ブラインド・デコンボリューション・アルゴリズムの一高速化」" 信学技報 Technical Report of IEICE,SP93-72,DSP93-73. 63-72 (1993)
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[Publications] 〔4〕有賀綾子、小田弘良、佐藤洋一: "「ビダビ・アルゴリズムによるブラインドシステム同定の高速化」" 電子情報通信学会春季大会講演論文集 1基礎・境界. 259-259 (1994)
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[Publications] 〔5〕有井和義、小田弘良、佐藤洋一: "「評価関数の設計に基づくブラインド等化の高速化」" 電子情報通信学会春季大会講演論文集 1基礎・境界. 261-261 (1994)