1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452205
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小原 實 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90101998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神成 文彦 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (40204804)
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Keywords | ネオンレーザ / HpD / 光化学療法 / がん治療 / ペニング反応 / ペニングレーザ / 希ガスレーザ |
Research Abstract |
単発パルス発振研究におけるレーザ発振メカニズムの解明、放電励起ネオン原子ペニングレーザのボルツマン方程式からなるコンピュータ・シミュレーションコードの構築を通して、高出力・高効率動作を達成するために研究を実施し、以下の成果を得た。 1.Ne/H_2混合ガス系で、3p'→3s'の585.3nmの発振を実験的に研究したところ、発振パルスはスパイク部とテール部から成っていることが判明した。スパイク部はカスケード励起、テール部は解離再結合(dissociative recombination)励起でポンプされていることが明らかとなった。 2.ペニングパートナーとして種々の希ガス、分子を実験的に調査したが、H_2が最も効果が大きかった。Heガスは、レーザ上準位生成にはほとんど悪影響を与えないが、レーザ出力を減少させた。これは、H_2とHeの間の衝突でもペニング反応が生じ、HeとNeとのペニング反応と競合するために、3s'準位の緩和が減速するのが原因であろう。 3.放電励起密度を0.1〜2MW/cm^3まで変化させたところ、1MW/cm^3以上では電子による上準位の緩和が増大し、レーザ出力は飽和することが判明した。 4.放電励起ネオン原子ペニングレーザのコンピュータ・シミュレーションコード(ボルツマン方程式による)を構築した。レート定数の選択により、当該レーザの発振特性を記述できるよう修正しつつある。
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