1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452230
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
福江 正治 東海大学, 海洋学部, 教授 (40119699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 義久 東海大学, 海洋学部, 助教授 (00152752)
中村 隆昭 東海大学, 海洋学部, 助教授 (50056214)
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Keywords | 海底土 / サンプリング / 炭酸塩 / セメンテーション / 凝縮効果 / せん断強さ / 堆積速度 |
Research Abstract |
東海大学調査船を用いて、平成4年5月に大阪湾、広島湾および土佐湾において海底土表層試料を採取した。サンプリング数は大阪湾で28点広島湾で6点、土佐湾で20点であった。また、大阪湾ではピストンコアラーによって柱状試料を採取した。これとは別に、7月には東京湾において、3本の柱状試料を採取した。また、11月にはこれまでの調査の補間として駿河湾および相模湾において海底表層試料を採取した。これらの試料について、物理特性(粒度分布、土粒子密度および液性・塑性限界)を求め、また炭酸塩含有量を測定した。また、コアー試料については、深さ10〜20cmごとに一軸圧縮強さ(比較的硬い場合のみ)およびベーンせん断強さを調べた。また、それぞれの供試体部分から含水比、土粒子密度および炭酸塩含有量を測定した。 これらの結果については、一部公表または公表準備中である。また、残りについて現在解析中である。これまでに得た重要な結論は以下のようである。 海底土中に含まれる炭酸塩は堆積物の凝縮を起こし、またセメンテーションの主原因となる。その効果はきわめて大きく、場合によっては粒度組成の影響よりも大きい。現在までのデータからは、炭酸塩含有率がわずかに1%増えるだけで、せん断強さは5KN/m^2以上も増加する。 ボックスコアラーを使用して、沖縄トラフ(水深約2100m)から堆積物を採取し、0,5〜1cmごとに炭酸塩濃度およびポロニウム210のα線を測定した。その結果、約10cmの炭酸カルシウムを多く含む層の存在やトラフにしては0.12〜0.18cm/年と非常に高い堆積速度を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fukue,M.,Nakamura,T.,Nagata,K.,Cheung,S.C.H.: "Cementation of marine soils due to calcium carbonate" Proceeding of Annual Conference for Canadian Society for Civil Engineering. III. 145-152 (1992)
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[Publications] Nakamura,T.,Fukue,M.,Naoe,K.: "Effects of calcium carbonate on geotechnical properties of sediments in Tokyo bay" Proceeding of the third International Off shore and Polar Engineering Conference. (1993)
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[Publications] Fukue,M.,Kato,Y.,Nakamura,T.,Naoe,K.: "A Simple method for determining accumulation rate of marine sediments in relation to sediment pollution" Proceedings of Joint CSCE-ASCE National Conference on Environmental Engineering. (1993)