都市ごみ焼却処理・埋立処分に係る長期環境影響評価手法の高度化と処理・処分の合理化

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 04452240
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 寺島 泰 京都大学, 工学部, 教授 (50019717)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 金谷 健 京都大学, 工学部, 助手 (60150158) ; 清水 芳久 京都大学, 工学部, 助手 (20226260) ; 尾崎 博明 京都大学, 工学部, 助教授 (40135520)
• Keywords: 都市ごみ / 廃棄物 / 焼却 / 埋立 / 環境影響 / 評価手法 / 長期影響 / リスクアセスメント

Research Abstract

都市廃棄物発生量の増大・質の多様化の進展に伴い、処理・処分技術の高度化が図られているものの、処理・処分の環境影響、特に有害性物質の影響に関する社会的懸念と、これらに対する長期的環境安全性確保の要求と必要性とが増大している。しかしながら、長期的な環境影響の解析・評価手法は確立されておらず、また処理・処分トータルシステムの合理性も検討も徹底されていない。
そこで本年度は、下記1〜3のテーマについて検討した。
1)排ガス中有害性物質の環境蓄積モニタリング:平成4年度のPIXE法による測定データ等に基づき、焼却炉排ガス中有害性物質の長期環境モニタリング手法の検討を行い、焼却炉周辺土壌及び都市環境土壌中の重金属蓄積量の長期予測を試みた。
2)焼却灰埋立処分場排水の環境リスクアセスメント:焼却灰埋立処分場排水による環境リスクを低減するため、有機あるいは無機の各種膜(特に分画分子量が異なるもの)を用いて排水処理を行い、HPLC及びGCにより有機物及び有機ハロゲン化合物を分析し、最適処理法を検討した。
3)カルシウム剤使用排ガス処理システムで生成する集塵灰の安定化処理:集塵灰の安定化処理に用いられている各種処理薬剤の比較検討を行い、最適処理法を検討した。

Research Products

• [Publications] 三好裕司: "重金属土壌汚染の分析と評価に関する研究" 廃棄物学会第4回研究発表会講演論文集. 913-916 (1993)
• [Publications] 天野猛: "焼却灰埋立地における覆土の重金属吸着量に及ぼすpHの影響" 廃棄物学会第4回研究発表会講演論文集. 579-582 (1993)
• [Publications] 尾崎博明: "廃棄物埋立地浸出水処理への膜分離法の適用" 廃棄物学会第4回研究発表会講演論文集. 519-522 (1993)
• [Publications] 尾崎博明: "磁気シード生物膜を用いる排水処理" 環境衛生工学研究. 7. 216-221 (1993)
• [Publications] 林獻山: "不飽和層土壌中におけるトリクロロエチレンの土壌への収脱着に関する研究" 廃棄物学会第4回研究発表会講演論文集. 853-856 (1993)
• [Publications] 金谷健: "降雨・蒸発に伴う廃棄物埋立層中水分移動の予測" 土木学会第48会年次学術講演会講演概要集. 1164-1165 (1993)