1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452242
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 耕次 千葉大学, 工学部, 教授 (20057227)
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Keywords | 鋼骨組架構 / 箱形断面柱 / 合成ばり / 半剛接合 / エネルギー吸収能力 / 水平耐力 / 水平剛性 |
Research Abstract |
鋼構造柱はり接合部として,箱形断面柱に合成ばりの鉄骨を水平ダイアフラム補強なしで直接溶接する形式を採り上げ,半剛接合部の耐震性能を実験的に検討した。 実験は高層建物の下層部分を対象とし,柱の幅厚比が14.3と比較的小さい場合について,約3分の1の縮小モデルによる2層2スパン骨組架構試験体および柱はり接合部の部分骨組架構試験体の正負繰返し水平載荷実験とし,得られた主な研究成果は以下の通りである。 (1)骨組架構試験体は層間変形角が約100分1で柱はり接合部に微細な亀裂が発生したが,その復元力特性は層間変形角が約20分1まで安定した紡錘形を示し,エネルギー吸収能力に富んでいる。 (2)部分尾組架構試験体の接合部近傍のひずみ計測結果により接合部の応力伝達機構を分析し,水平ダイアフラム補強のない鋼柱一合成ばり接合部の局部降伏耐力の評価方法について検討した。 (3)合成ばりの塑性ヒンヂモータントとして柱はり接合部の局部降伏耐力および鋼柱の塑性ヒンヂモーメントとして柱軸力の影響を考慮した全塑性モーメントを用いた塑性ヒンヂ解析による骨組架構試験体の降伏水平耐力の解析値は実験結果と比較的良い対応を示している。 (4)部分骨組架構試験体の初期剛性に対して接合部の半剛接効果の影響は大きいが,骨組架構試験の初期水平剛性に対しては接合部の半剛接効果の影響は軽減されている。 以上の研究成果を踏まえて平成5年度に行う2層2スパン骨組架構実験の詳細について分析した。
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