1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452250
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 修二 東京工業大学, 工学部建築学科, 助教授 (60126282)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 和博 東京工業大学, 工学部建築学科, 助手 (90230606)
|
Keywords | 浮遊微粒子 / 組成識別 / 光散乱特性 / 複素屈折率 / C.A.P.システム |
Research Abstract |
平成4年度は、本研究の推進にあたって必要となる浮遊微粒子の測定システムの開発を行った。システム開発にあたり、微粒子の光特性を利用した既存の計測方法および組成識別の指標となる粒子の光特性に関する検討を行い以下の知見を得た。 1.実用・研究されている微粒子の粒径等を計測する代表的な方法のうち光特性を利用した方法についてまとめ、各計測法を本研究の目的とする観点から検討した。その結果、測定システム開発の参考となる計測法として散乱光強度法が抽出された。 2.対象を具体的な生物粒子に限定するのではなく、一般的な物質でできた球形粒子とし、これを組成識別する方法の開発から進めることとした。第一段階の組成識別法として、物質の光特性である複素屈折率の違いを利用することを考えた。 3.粒子の複素屈折率を測定、識別する手段としてMie散乱理論に基づいた散乱光強度の計測を行うことを考えた。対象粒子はMie散乱理論が適用される球形で弾性散乱をする粒子で、粒径や複素屈折率の範囲は生物粒子に近いものとした。散乱光強度は多方向から計測することとし、まず、2方向から計測する場合の方向の選択を数値計算シミュレーションにより検討した。その結果、前方と後方からの散乱光強度の同時計測が、複素屈折率による識別に適することが判明した。 4.上記1.〜3.に基づき生物粒子を同定するシステムとしてC.A.P.システムを開発した。開発の基本方針は2方向から浮遊微粒子の散乱光強度を計測することとした。 平成5年度には、C.A.P.システムを用い、散乱光強度の計測による組成識別に関する基礎的実験を行う。また、複素屈折率以外の光特性を取り入れた識別方法について検討する。
|