都市情報の相互補完による計画立案支援システムの研究

1992 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 04452259
• Research Institution: Shibaura Institute of Technology
• Principal Investigator: 川上 秀光 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (20010671)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 篠崎 道彦 芝浦工業大学, システム工学部, 助手 (60241014) ; 小坂 宏 芝浦工業大学, システム工学部, 講師 (80052877)
• Keywords: 都市情報システム / GIS / 計画情報 / 都市計画 / 計画支援

Research Abstract

本研究は2箇年の計画で都市計画に関わる基礎情報について、具体的な計画立案プロセスにおける利用情報の内容を情報の表現形成や相互関係に従って段階的に明示し、計画支援型の都市情報システム構築に向けた計画側からの適正な情報利用の方針を示すことを目的としている。本年度の研究では自治体の都市情報システムが計画立案プロセスに十分に活用されていない原因をシステム構築の前段に遡って明らかにする点に重点をおき、計画業務と情報管理、活用に関して、図画、統計等の非数値化データを含む都市計画関連基礎情報の内容及び利用形態の調査を行ってきた。この調査では、都市計画に関わる基礎情報の所在及び内容を把握するために、埼玉県及び県内市町村の都市計画関連部局で管理する図形情報、属性情報の内容アンケート調査によって都市計画に関わる基礎的情報の項目、管理部局、様式、スケール、集計単位、利用形態等の調査を行っている。また都市計画行政の業務体系とその作業プロセスを把握するため、法定都市計画の決定及び見直し、都市計画施設の整備及び管理等の都市計画行政の業務体系と、その中での各作業プロセスにおける情報の利用状況についての調査を行っている。調査の実施にあたっては埼玉県下、都市計画関係者有志による都市計画情報に関する情報交換及び都市情報システムの利用に関する検討を目的とし研究会を組織し、上記方針に基づいた調査項目、調査内容について意見聴取を行った。以上の研究により計画立案支援システムの課題とその解決へ向け、個々の都市計画業務に密着した形で基礎情報との関連についての知見を得た。さらに、基礎情報の所在データベース及び内容データベースの作成と、計画のスケール、計画の内容、計画の立案プロセスに着目した調査結果にもとづく情報の利用形態の分析を継続して行い、次年度には都市計画立案支援パイロットシステムの構築を予定している。