1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452264
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
麻生 和夫 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (30006639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 勝重 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (40006672)
土岐 仁 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (80134055)
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Keywords | 深海底鉱物資源開発 / 揚鉱管 / 最適縦振動制御方式 / パッシブ制御方式 / 非線形ばね付動吸振器 / 円板付バッファ / 最適直径比 / 最適円板間隔 |
Research Abstract |
深海底よりポンプ方式で鉱物資源を採取するには、海底の集鉱機と海面上の船を結ぶ長大な揚鉱管が必要であり、また、その中間に揚鉱のための複数個のポンプモジュール、下端に揚鉱管の動的安定と鉱液の濃度調整のためのバッファが必要となる。しかしながら、水中の揚鉱管には、海象に起因する船の運動のため、横振動、縦振動およびねじり振動が発生してその動的強度が問題となる。したがって、上記のシステムの安全作業を確保するには、それらの振動、とりわけ、強度的に問題の多い縦振動をできるだけ抑制しなければならない。 本年度は、最初に上記のシステムの揚鉱管の縦振動の制御方式として、平成4年度で研究したパッシブ制御方式と平成5年度で研究したアクティブおよびセミ・アクティブ制御方式について比較検討した。その結果、海洋および海中で大きな制御入力を得ることが著しく困難であること、各制御方式の制振性能に大きな差がないことおよび経済性の面より、本研究の縦振動の制御にはパッシブ方式が適していることがわかった。そこで、これまで研究してきたパッシブ制御方式の更なる性能の向上を目的として、次の両面より研究した。一つは、従来の動吸振器のばねを非線形にして制振性能の向上を図ることであり、そのばねに硬性ばねを使用することにより、わずかではあるが従来の吸振器の性能を向上できることがわかった。もう一つは、揚鉱管の縦振動を抑制するためのバッファの最適形状の研究であり、これには円筒状バッファの側面に垂直な数枚の円板をもつものが良く、この形状のバッファについて、種々のKC数(Keulegan Carpenter数)とアスペクト比に対する最適な直径比(円筒の直径と円板の直径との比)および最適枚数つまり最適円板間隔を明らかにした。
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[Publications] Aso,Kazuo: "A Method for Semi-Active Control of the Longitudinal Vibration of a Pipe String for Mining Manganese Nodules" Proceedings of the Fourth International Offshore and Polar Engineering Conference,Osaka,Japan. Vol.I. 301-306 (1994)
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[Publications] 麻生,和夫: "バッファの形状によるマンガン団塊採鉱用揚鉱管の制振" Dynamics and Design Conference '94 機械力学・計測制御講演論文集. Vol.B. 150-153 (1994)
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[Publications] 麻生,和夫: "深海底鉱物資源開発用揚鉱管に装備するバッファの最適設計" 日本機械学会第72期通常総会講演会にて発表予定. (1995)
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[Publications] 麻生,和夫: "深海底鉱物資源採鉱用揚鉱管の縦振動の制御方式について" 資源・素材学会平成7年度春季大会にて発表予定. (1995)
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[Publications] Aso,Kazuo: "The Effects of Vibration Absorbers with Nonlinear Springs on the Longitudinal Vibration of a Pipe String for Mining" The Fifth International Offshore and Polar Engineering Conference,The Hague. (to be presented). (1995)