1994 Fiscal Year Annual Research Report
AI制御システムを用いた自動車ボディー用アルミニウム合金板の最適加工
Project/Area Number |
04452274
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西村 尚 東京都立大学, 工学部, 教授 (70087170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 明 東京都立大学, 工学部, 助手 (90240142)
真鍋 健一 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10145667)
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Keywords | 知的制御システム / 知的工具 / 知的制御 / データベース / 成形性 / 自動車ボディー用材料 / ひずみ速度依存性 / 成形温度依存性 |
Research Abstract |
アルミニウム合金板A5182-O材を用いて成形性データベースを完成させるとともにプレス成形AI制御システムのソフトウェアとハードウェアの開発を行った。 1)成形性に及ぼす加工速度と加工温度の影響 加工速度と加工温度を変えて,引張試験と深絞り試験を行い,成形性に及ぼすひずみ速度と温度の影響を調べ,データベースの構築を行った. 引張試験の結果より,高ひずみ速度・低温度及び低ひずみ速度・高温度領域では,材料の破断伸びは他の領域よりかなり大きくなっていることが分かった.深絞り試験の結果からも同様な傾向が見られる.従って,成形限界向上のためにはこれらの条件を適切に選択する必要がある. 2)AI制御システムの開発 曲げ加工では,加工情報をセンシングし,オンラインでデータベースの検索とファジィ制御モデルによって総合評価を行い,最適加工条件の決定と加工の制御を行う知能化V曲げ加工システムの開発を行った.その結果,従来よりも高い加工精度が得られたと同時に材料特性などのばらつきにも対応した高精度・高柔軟性の加工システムができた。 深絞り加工では,データベースと評価関数を用いて,オンラインでファジィモデルを併用した最適制御による変圧しわ抑え深絞り加工システムの開発を行った.本加工システムによって,従来よりも肉厚分布が均一で高精度な製品が得られると同時に,ブランク径や潤滑条件の違いにも対応できる高柔軟性な加工システムが得られた。 今後の展望 実用レベルの成形特性を明らかにし,それを基に構築されたデータベースと知的制御による最適加工プロセスを自動車ボディー用アルミニウム合金材のプレス形成に適用し,実生産での成形水準の向上を期待したい.
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[Publications] YANG,M.,KOJIMA,N.,MANABE,K.: "V-bending Process Control System with an On-line Database and a Fuzzy Control Model" Proc.5th Japan-USA Sympo.on FA. 3. 1243-1249 (1994)
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[Publications] MANABE,K.,YOSHIHARA,S.,YANG,M.,NISHIMURA,H.: "Fuzzy Controlled Variable BHF Technique for Circular Cup Deep Drawing of Aluminum Alloy Sheet" Proc.NAMRC XXIII. (1995)
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[Publications] 真鍋 健一・吉原 正一郎 楊 明・西村 尚: "変圧しわ抑え円筒深絞りのファジィモデルによる最適しわ抑え力プロセス制御" 塑性と加工. (掲載決定).
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[Publications] 小島 直樹・楊 明 真鍋 健一・西村 尚: "データベースとファジィモデルを適用した高精度V曲げ加工" 第45回塑加連講論. 841-844 (1994)
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[Publications] 吉原 正一郎・真鍋 健一 楊 明・西村 尚: "変圧しわ抑え円筒深絞り加工法へのファジィ制御の適用" 第45回塑加連講論. 3. 853-856 (1994)
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[Publications] 楊 明・西村 尚: "A5182-O板材のプレス成形における加工速度の影響" 第45回塑加連講論. 509-512 (1993)