1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452275
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 洪 東北大学, 工学部, 教授 (30005243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 裕之 東北大学, 工学部, 助手 (10225998)
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Keywords | C / Cコンポジット / 高温変形 / 複合材料 / 軽量材料 / 炭素繊維 / クリープ |
Research Abstract |
本研究は炭素繊維複合材料の高温下での機械的な特性を明らかにし,将来の軽量高温材料としての可能性を基礎的立場から模索し,非金属複合材料の高温における特性を支配する因子を明らかにしようと試みるものである. 平成4年度は主として実験を行うための試験装置の設置・改良を行い,実験を行うための基礎的な準備を行った.結晶性材料に関する知見からは,絶対温度で表した融点の少なくとも約0.35倍の温度で実験を行う必要がある.本研究で用いる素材・試料は金属系結晶材料とは高温特性が大きく異なる可能性が高いが,概ね融点の約0.35倍の温度で実験を行うことを目標として装置の構築を行った.雰囲気制御・加振系統を含めて,さらに装置の改良を行う必要がある. 予備的な実験として,作製方法の異なる2種類の試験片について,室温での強度の比較を試み,室温での破壊の様相について実験的に検討を試みた.実験に用いた素材は,室温においても脆性的な破壊挙動を示す場合があるので,応力の負荷方法が不適当であると微視的因子が支配する変形挙動を捕捉することが不可能になることが示唆された.このことから応力の負荷方法について検討し,圧縮および曲げ試験による実験・評価が適当であると判断された.また,繊維間の剥離が室温強度を支配するひとつの因子であることが明かとなったので,剥離にともなう応力状態の急激な変化に伴う変形挙動の急変についても更に検討を加える必要があると結論された.
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