1993 Fiscal Year Annual Research Report
反応拡散層における異相界面の形状安定性とその制御に関する研究
Project/Area Number |
04452276
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石田 清仁 東北大学, 工学部, 教授 (20151368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝沼 亮介 東北大学, 工学部, 助手 (20202004)
大谷 博司 東北大学, 工学部, 助手 (70176923)
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Keywords | 界面形状 / 反応拡散 / 界面安定性 / 拡散対 / 樹枝状界面 / 状態図 / 拡散経路 / 異相界面 |
Research Abstract |
材料において異相界面の果たす役割は大きい。このような異相界面の形態は、界面の化学的かつ機械的な性質と直接関連するので、その形状を制御することは極めて重要である。この種の異相界面の形態は、平坦-波状-樹枝状-分散状に分類されるが、その基本因子として界面を形成する各相の熱力学的因子および拡散性があげられる。本研究では、従来あまり報告のない固相界面の組織形態を支配する因子を明らかにすることを目的とする。 本年度は、主にTiクラッド材等で実用的に大切なTi-X系に焦点を合わせ、X:V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Ta、W、Mo等の金属との組み合わせに見られるα(A3)/β(A2)相間の界面形態について研究を行った。その結果、以下の点が明かとなった。 (1)純Tiと13種の純金属とで作製した拡散対では、Fe、Co、Niとの拡散対で不安定界面が観察された。 (2)Ti/Crでは、Crの純度が低い場合のみ不安定界面となった。 通常2元系では、不安定界面は生じないと考えられることから、本研究での不安定界面の形成は、極めて特殊なものである。Fe、Co、Niは、Ti内で高速拡散することが知られており、この拡散の異常が、不安定界面の形成に関与していると考えられる。また、Crにおいては、試料純度が影響を与えることから、O、Nなどの不純物元素も界面形状安定性に本質的な影響を与えていると考えられる。
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[Publications] M.Ichinose: "Morphological Stability of γ/α Interface Formed by Carburization" Metallurgical Transactions. (発表予定).
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[Publications] R.Kainuma: "Morphological Stability of α/β Interface in Ti-X Diffusion Couples" Metallurgical Transactions. (発表予定).