1992 Fiscal Year Annual Research Report
2波長マイクロ波CTによる生体内部の水分分布と温度分布の映像化
Project/Area Number |
04452297
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 宏郎 京都大学, 農学部, 助教授 (70026566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥井 清司 京都大学, 農学部, 講師 (40026563)
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Keywords | マイクロ波CT / 直達時間ゲート / 水分分布 / 温度分布 / 回折波 / 逆フーリエ変換 / 多周波 |
Research Abstract |
本研究はマイクロ波を用いて,生体内部の水分分布と温度分布を非破壊的に計測し,これを映像化することを目的としている。平成4年度は,マイクロ波ネットワークアナライザーを用いて送受信アンテナ間の直線経路を伝搬してきた波のみを抽出し,回析波を排除して多周波のマイクロ波で生体内の水分温度分布を解析する簡単なマイクロ波CTシステムを開発した。具体的な研究実績は, 1.生体にマイクロ波を放射するアンテナと受信アンテナの設計試作を行った。これは同軸導波管変換器を大幅に改造したもので,その水に対する反射特性を求めた結果,1GH_Z〜3GH_Zにおける反射係数は0.2〜0.7,また1GH_Z〜2GH_Zで,送受信アンテナ対向間距離10cmにおいて,アンテナ効率を含めた水中での減衰量は30〜50dBであった。 2.マイクロ波CTシステムの中核となるネットワークアナライザーと解析用コンピュータとの接続作業と,減衰定分布などの計測用ソフトのを製作を行った。 3.マイクロ波CTにおいて良好な画質を得るため,回折波や反射波を消去し,送受信アンテナ間の直線経路を伝搬してきた波のみを抽出する方法として,これまでチャープレーダの原理を用いた研究が行われきた。 本研究では,直達透過信号成分のみを取り出す手法として,マイクロ波の周波数領域で測定した伝搬特性を用い,これを逆フーリエ変換して得られる時間領域での伝搬信号に,送受信アンテナ間の直線経路に相当する直達時間ゲートを設けて回折波や反射波を排除し,直線経路を伝搬してきた波のみを抽出して投影信号とするCTを提案した。実験の結果,逆フーリエ変換による時間ゲートにより,画像が鮮明となった。 4.この方法で得た時間領域の直達信号を,さらにフーリエ変換して周波数領域に戻し,このうち特性の異なる2波長以上のマイクロ波の減衰量を用いて投影信号とし,温度差ファントムや果実内部の水分・空隙分布を画像化する実験を試みた。
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Research Products
(2 results)