1992 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波航跡場法による大振幅電子プラズマ波の励起
Project/Area Number |
04452308
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯上 登 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60220521)
長澤 武 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10118440)
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Keywords | 2-プラズモン不安定性 / プラズマ波エコー / 電子プラズマ波 / 短パルスマイクロ波 |
Research Abstract |
今年度の課題は1)高密度プラズマ(n<2x10^<11>cm^<-2>)中に短パルス電磁波(<100ns)を照射し、大振幅電子プラズマ波を励起する。そしてこの波の性質の詳細を調べる。2)そのために必要な現有装置は動作が不安定になっている(昭和59年度科研費で購入)ので、修復する必要がある、などであった。 先ず1)では、現有装置の最小パルス幅は50nsであるため、電子プラズマ波を動重力で、低密度領域で励起することには失敗した。しかし、新しい現象として、(1)時間領域のおけるプラズマ波エコーを発見した。これは1970年代後期に位置空間領域におけるエコーが発見されて以来待望されていた現象であるが未だ発見されていなかった。副次的とは言え大きな成果である。 2)1/2臨界密度付近で2-プラズモン不安定性と思われる現象が発見された。この現象はレーザープラズマ相互作用においては既に発見されているが、マイクロ波を使用した研究では始めてであり、興味を引く。 3)短パルスマイクロ波源の開発については、必要な提案がなされ、予備実験が行われた。この提案には主要部分にプラズマを使用することにより、マイクロ波パルスの圧縮を行うことの原理が含まれている。そして実験では、予期した効果が発見され、プラズマを使用することによるマイクロ波の短パルス化の可能性が出てきた。これは従来にない方式であり、たいへん興味を引くところである。この研究は来年度以降に発展させる予定である。 以上、副次的な現象が発見されるなど、当初の予想より多くの成果が得られた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Nagasawa and Y.Nishida: "“Behavior of Two-Dimensional Ion Acoustic Soliton in the Plasma near the Space Charge Sheath."" Phys.Lett.A. 162. 162-165 (1992)
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[Publications] T.Nagasawa and Y.Nishida: "“Mechanism of Resonant Interaction of Plane Ion-Acoustic Solitons."" Phys.Rev.A. 46. 3471-3476 (1992)
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[Publications] N.Yugami and Y.Nishida: "“Electron Acceleration V_p×B Mechanism in Vacuum"" 1992 International Conference on Plasma Physics(Innsbruck). 3. 1927-1930 (1992)
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[Publications] Y.Nishida,S.Kusaka and N.Yugami: "“Plasma Wave Wakefield Excited by Short Pulse Microwave"" 1992 International Conference on Plasma Physics(Innsbruck). 3. 1931-1934 (1992)
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[Publications] 西田 靖: "プラズマを利用する粒子加速器" 日本物理学会誌. 48. 173-180 (1993)