1993 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波航跡場法による大振幅電子プラズマ波の励起
Project/Area Number |
04452308
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯上 登 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60220521)
長沢 武 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10118440)
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Keywords | プラズマ航跡場 / 電子プラズマ波 / プラズマ加速器 / 遅波回路 / Vp×B加速 / イオン波 |
Research Abstract |
今年度、計画の主目的である出力マイクロ波パルスの短パルス化(目標30ns以下)を精力的に行ったが、最短60ns程度に終わった。そのため、実験では大振幅の電子プラズマ波の励起は確認するまでに至らなかった。しかし、パルス幅がイオンの振動周期より短いため、共鳴吸収領域において大振幅イオン波(n/n_0〜40%の励起には成功し、その伝搬の諸特性(励起波の振幅、伝搬速度等)については明らかとなった。特に、ダブルパルス入射時においては、入射パルスの後方において、時間空間エコーが観測された。また、マイクロ波の短パルス化の実験と平行して、大振幅プラズマ波が励起されたときに用いる加速器用の導波管は現在設計段階であり、予定より遅れている。 また、予期しなかった結果として、真空場において、電磁的横波(TE波)を用いたvp×B加速原理による電子加速が実証された。実験には誘電体(セラミック)を用いた遅波回路、光速の約1/2の速度の電子ビーム、及びマイクロ波(周波数2.45GHz、最大出力10kW)を用いた。実験では、印加静磁場B=2Gのとき、最大4keVのエネルギーの増加が確認され、この値は、理論で予測される値と一致した。この実験結果は、従来の加速器のような金属構造体などの遅波回路とモード変換器を用いることなく、レーザーなどの高出力の電磁波を用いて直接電子ビームを加速することができる点で注目に値する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Nishida: "Refraction and reflection of Ion Accoustic Soliton" Phys.Fluid B.5. 722-731 (1993)
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[Publications] T.Nagasawa: "Behavior of Two Dimensional Ion Acoustic Soliton in the Plasma near the Space Charge sheath" Phys.Lett.A162. 278-281 (1992)
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[Publications] T.Nagasawa: "Mechanism of Resonant Interaction of Plane Ion-Acoustic Solitons" Phys.Rev.A.46. 3471-3476 (1992)
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[Publications] N.Yugami: "Electron Linear Accelerator based on Crossed Wave Electric and Static Magnetic Field" Jap.J.Appl.Phys.32. 5703-5710 (1993)
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[Publications] N.Yugami: "Observation of Temporal Plasma-Eohoes in an Ion-Wave Regime" Phys.Rev.E. 49(印刷中). (1994)