1992 Fiscal Year Annual Research Report
広汎なスペクトル場における中性子線量計の標準較正法の確立
Project/Area Number |
04452323
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 尚司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (70026029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 譲 東北大学工学部, 助教授 (20005466)
平川 直弘 東北大学工学部, 教授 (20005391)
山寺 亮 東北大学サイクロトロン, ラジオアイソトープセンター, 助手 (90004465)
織原 彦之丞 東北大学サイクロトロン, ラジオアイソトープセンター, 教授 (00004432)
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Keywords | 中性子標準場 / フルエンスモニタ / 単色中性子場 / 減速中性子場 / p-Sc反応 / 加速器 / RI中性子源 / シャドーバー |
Research Abstract |
東北大学工学部のダイナミトロン加速器を用いて、新たにp-Sc反応による8keV〜30keVの単色中性子を発生させるテストを行った。白金板の上にScを蒸着したターゲットを作成し、それに3MeVの陽子ビームをあて、発生した中性子をTOF法によりLiガラス検出器を用いて測定した。その結果8keV,15〜17keV,27〜33keVの3つの単色中性子ピークが検出された。また陽子エネルギーを少し変えることにより、この3つのピークを単独で発生させることができることを確認した。この単色中性子の絶対フルエンスモニタとして表面障壁型シリコン検出器を用いたモニタを作成し、相対フルエンスモニタとしてボロン球殼入り減速型^3Heカウンタを作成し、その性能テストを行った。その結果これらは充分モニタとして使用できることが確認された。ただし、絶対フルエンスモニタの材質が電子の影響を受けやすくノイズレベルが高いので、次年度は軽い材質に変更しフルエンスの値付けを行う予定である。 一方東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターには、^<252>Cfと^<241>Am-Be中性子源を用いた減速型連続中性子場を開発した。中性子源を厚さ10cmの鉄及び厚さ15cmポリエチレンで取り巻いた場を作り、これらの場のエネルギースペクトル及びフルエンスをNE-213有機シンチレ一夕、反跳陽子比例計数管、多減速材付中性子スペクトロメータ、レムカウンタにより測定し、輸送方程式に基づく計算と比較することによって、その値を標準化した。この時、室内散乱の影響を評価するために、鉄20cm厚、ボロン入りポリエチレン30cm厚からなるシャドーバーを作成し、それを置いた時と置かない時の差を取ることによって、散乱線を除いた直接線のみを求めた。
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