1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452331
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木下 一彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30124366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 直哉 名古屋大学, 理学部, 助手 (50222063)
宮田 英威 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (90229865)
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Keywords | 光ピンセット / アクチン / ミオシン / 分子モーター / ナノメートル / ピコニュートン解析 / 光学顕微鏡 |
Research Abstract |
1.光ピンセット装置に偏光ビームスプリッターを挿入することにより、レーザースポットを2つにしてデュアル光ピンセットとした。 2.アクチン線維の後端にプラスチックビーズを結合させ、光ピンセットでビーズを捉えて自在に操作することができるようになった。ガラス面上に蒔いたミオシン分子上をアクチン線維が走る条件の下では、ビーズを介して光ピンセットとアクチンが綱引きをし、ビーズが線維方向に振動する。このとき、ビーズの変位をnm分解能で測ると同時に、ビーズにかかるpNレベルの力を測れることはすでに示した。そこで、ミオシン密度を減らしていったところ、振動が間欠的に起きる条件が見つかった。アクチンと相互作用するミオシン分子の数が小さいために起きる現象と考えられる。しかし、ATPaseから見積もったミオシン分子数はそれほど小さくない。2つの解釈が可能で、1つは、ガラス面上のミオシンのうち本当にアクティブな(力を発生できる)ものは少数で、これが間欠振動を起こしたというもの。もう1つは、ATPaseで見積もったミオシンは全部アクティブで、アクチンを動かすためには数十のミオシン分子がなければならないというもの。デュアル光ピンセットを利用して両者を見分けることを試みる予定である。 3.光学系の工夫により、nm計測用の位相差像とアクチン線維の蛍光像の両方を同時かつ連続的に観察できるようになった。このおかげで、上記2の間欠的振動において、アクチンがビーズを引っ張っているときはアクチン線維が直線的に伸びていることを確認できた。 4.コンピューター制御のできるビデオレコーダーの導入により、ビーズ位置の計測精度が向上した。このためのプログラムも完成している。 5.アクチン線維の側面にビーズを付ける条件が見つかった。アクチン線維の回転ないし捻れを検出できるようになることが期待される。
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[Publications] Hiroyuki HAKOZAKI,et al.,: "“Sliding Force between a Small Number of HMM Molecules and a Single Actin Filament under Optical Tweezers"" J.Muscle Res.Cell Motility.
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[Publications] Takayuki NISHIZAKA,et al.: "“Measurement of Sliding Force Generated on an Actin Filament under Various Concentrations of HMM in an In Vitro Motile System"" J.Muscle Res.Cell Motility.
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[Publications] Kazuko KIMURA,et al.,: "“Fluorescence Quenching Measurements of the Membrane Bound Lipid Haptens with Different length Spacers"" Biochim.Biophys.Acta.1104. 9-14 (1992)
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[Publications] Gerard MARRIOTT,et al.,: "“Photomodulation of the Mucleatin Activity of a Photocleavble Crosslinked Actin Dimer"" Biochem.Intern.,. 26. 943-951 (1992)
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[Publications] Hiroyuki HYUGA,et al.,: "“Steady-State Deformation of a Vesicle in Alternating Electric Fields"" Bioelectrochem.Beoenerg.
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[Publications] Masahiro HIBINO,et al.,: "“Time Courses of Cell Electroporation As Revealed by Submicrosecond Imaging of Transmembrane Potential"" Biophys.J.,.
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[Publications] Kazuhiko KINOSITA,Jr.,et al.,: "“Events of Membrane Electroporation Visualized on a Time Scale from Microsecond to Seconds"" Academic Press(New York), 18 (1992)
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[Publications] Kazuhiko KINOSITA,Jr.,et al.,: "“Orientation of Actin Monomers in Moveng Actin Filaments"" Plenum(New York),