1992 Fiscal Year Annual Research Report
オンライン分離濃縮ー化学発光検出による超微量分析法に関する研究
Project/Area Number |
04453038
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
熊丸 尚宏 広島大学, 理学部, 教授 (50033816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 祺多夫 広島大学, 総合科学部, 教授 (90090521)
岡本 泰明 広島大学, 理学部, 助手 (40213988)
藤原 照文 広島大学, 理学部, 助手 (80127703)
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Keywords | 化学発光 / オンライン分離濃縮 / イオン排除クロマトグラフ法 / イオンクロマトグラフ法 / 溶媒抽出 / 半導体 / 逆ミセル / シラン |
Research Abstract |
1.イオンクロマトグラフ分離ー化学発光分析法の開発 イオン排除クロマトグラフ法を用いてAs及びSiを他の干渉イオン種から分離し、オンラインでルミノール系化学発光検出する方法を確立した。 2.逆ミセル中での鉄(II)錯体の生成・分解反応に対する媒質効果 逆ミセル中での化学発光反応に対する金属錯体の触媒能の発現因子解明の一環として、Fe(bpy)_3^<2+>錯体について検討した。その結果、逆ミセル界面でbpyは解離して有機相へ溶出し、鉄(II)は陽イオン性CTACの対陰イオンの求核攻撃でクロロ錯体を生成して分解が促進されること、また陰イオン性AOTでは、静電的な反発により求核試剤は内殻の水相中央部に局在して界面に位置する錯体を攻撃できないことを明らかにした。 3.オンライン溶媒抽出/逆ミセル系化学発光法の開発 (1)I_2とI^-の分別定量法 既報のI^-のCTAC逆ミセル系化学発光法をフロー法に発展させ、酸化過程を挿入するか否かによって、それぞれI_2+I^-及びI_2を定量し、I^-は両者の差として求める方法を確立した。 (2)光分解を併用する有機ヨウ素化合物の定量法 TiO_2半導体を用いる不均一系光分解反応により有機ヨウ素化合物から定量的にI^-を生成させ、(1)のオンライン化学発光分析に供試して、甲状腺用薬剤などの有機ヨウ素化合物の定量法を確立した。 (3)AuおよびRhの定量法 CTAC逆ミセル中でAuCl^-_4やRhCl^-_4がルミノールの化学発光反応を触媒することを見いだし、これが水溶液系に比べて感度、精度、検量線の直線性に優れていることを明らかにした。 4.オゾンー水素化物気相化学発光法の開発 SiH_4が気相でオゾンと反応して化学発光を生じることを見いだした。また、ケイ酸イオンを含む微小量の水試料を乾燥後、LiAlH_4を加えて加熱すると、SiH_4が生成してケイ素を気化させることに成功した。これらの反応を組み合わせ、ケイ素の定量法を確立した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Murakami: "Suction-Flow lnjection/On-Line Preconcentration System with Oxine-Loaded Active-Carbon Column and lts Application to Sensitive Determinationof Copper by Atomic Absorption Spectrometry" J.Flow lnjection Anal.9. 195-203 (1992)
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[Publications] Imdadullah: "Solvent Extraction and Chemiluminescence Determination of Gold in Silver Alloy with Luminol in Reverse Micelles." Anal.Chem.65. 421-424 (1993)
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[Publications] J.Nishimoto: "Strongly Polarized Water at the Interfacial Region in Reversed Micelles containing 1,4,8,11-Tetramethyl-1,4,8,11-tetraaza-cyclotetradecanenickel(II)as a Probe." J.Chem.Soc.Faraday Trans.89. (1993)
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[Publications] Imdadullah: "Catalytic Effect of Rhodium(III)on the Chemiluminescence Reation of Luminol in Reverse Micelles and lts Analytical Application." Anal.Chim.Acta. (1993)
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[Publications] Y.Okamoto: "Dual Cation-Selective Membrane Tube Electrodialysis/lon Chromatography for Halide lons in Strongly Basic Solutions and lts Application to the Anglysis of Rock Samples." Bull.Chem.Soc.Jpn.66. (1993)
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[Publications] 河嶌 拓治: "ポイント分析化学演習基礎と計算" 広川書店, 270 (1992)