1992 Fiscal Year Annual Research Report
d^<10>金属の巨大多核錯体と積層構造化合物の構築と機能制御
Project/Area Number |
04453049
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
宗像 惠 近畿大学, 理工学部, 教授 (80090942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 雅彦 近畿大学, 理工学総合研究所, 助手 (70229293)
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Keywords | 積層構造 / 銅(1)分子集合体 / phenazine / acridine / 2次元構造 / 1次元無限鎖構造 / 伝導性 / stacking |
Research Abstract |
交互積層構造を有する超分子の構築. phenazine(phz)とacridine(acr)を用いて交互積層構造[Cu(acr)_2(NO_3)]_2(phz)の構築に成功した。Cuには2分子のacr及びNO_3が配位した歪んだ3配位構造をとっている。興味あることは2分子の[Cu(acr)_2(NO_3)]のそれぞれ1つのacrによってphzがサンドイッチされていることである。これを基本単位として無限のカラムを形成している。freeのphzと配位acrの面間隔は3.47A^^○,acr間の面間隔は3.41A^^○でこの方が若干短い。この[Cu(acr)_2(NO_3)]_2(phz)の結晶を重水素メタノールの溶解した時の^1HNMRスペクトルを測定した。freeからのシフトはacrの方がphzより大きく、acrがCuに配位していることを示している。つまり、この交互積層構造は溶液においても少なくとも1部は存在しているといえる。 梯子型積層構造の構築. 梯子を両側にたて、これにphz分子をぶらさげることによって、積層構造の構築に成功した。梯子としてハロゲン化銅(I)を用いた。Cuには3つのBrとphzのNが配位しており歪んだ四面体構造をしている。CuBrが階段状の無限鎖を形成し、これにphzがぶらさがった二次元ネットワーク構造である。phz間の面間隔は3.40A^^○で明らかに芳香環の重なりがある。これはちょうど多層シクロファン型構造に似ている。多層シクロファンは精々10個程度のベンゼンしか並べられないが、この場合多結晶の大きさにもよるが、何十万、何百万の分子を並べることが出来る。この化合物は560と710nmにCT bandを与える。710nmはphz間のCT bandではないかと考えている。ハロゲン化銅の梯子に蛍光物質や伝導性の化合物をならべることによって積層構造を自由に制御することができ、これにより新規な物性を付与できる可能性があり注目される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Maekawa S.Kitagawa M.Munakata: "Crystal Structure of Tetrakis(2-methylpyrazine)copper(II) Perchlorate,[Cu(2-Mepz)_4](ClO_4)_2." Analytical Sciences,. 8. 899-900 (1992)
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[Publications] S.Kitagawa M.Munakata: "Synthesis and Crystal Structures of Tetra-and Hexanuclear Copper(I)Complexes of Pyrimidine Derivatives, [Cu(C_4H_8N_2S_4](ClO_4)and[Cu_6(C_5H_5N_2S)_6]." Inorganica Chimica Acta,. 197. 169-175 (1992)
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[Publications] M.Munakata,: "Synthesis of Functionalized Pyridines Aminolysis of 2,6-Dichloropyridines." Chemistry Express,. 7. 473-476 (1992)
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[Publications] S.Kitagawa,M.Munakata: "Synthesis of the Novel Infinite-Sheet and-Chain Copper(I) Complex Polymers and Their X-ray Crystal Structures." Inorg.Chem.,. 31. 1714-1717 (1992)
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[Publications] M.Munakata S.Kitagawa: "Synthesis,Structures and Formation Constants of Copper(I) Complexes with Alkynes and 1,10-Phenanthroline." J.Chem.Soc.,Dalton.Trans.,. 2225-2230 (1992)
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[Publications] S,Kitagawa M.Munakata: "High-Pressure Functionalization of Diaza-Crown Ethers: New Synthesis of Ag^+Ion-Specific Binders." J.Org.Chem.,. 57. 542-547 (1992)