1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04453051
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
渡辺 隆 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (00037269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 孝信 上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (30194278)
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Keywords | スメクタイト層 / イライト層 / イライト化変換 / 四面体置換 / 八面体置換 / 層間陽イオン / 混合層構造 |
Research Abstract |
スメクタイトの電荷位置を判定するGreene-KellyテストにおけるLiイオンの挙動に注目した研究と、天然界における続成作用によるスメクタイトからイラスト/スメクタイト混合層鉱物への変換プロセスの変換メカニズムのモデル化を試みた。さらに合成によるスメクタイト→イラスト変換実験を試みた。とくにPHとAl濃度のコントロールによる実験を行なった。それらは以下のようにまとめられる。 (1)加熱収縮・膨張反応により、Greene-Kellyテストのメカニズムを検討した。その結果、四面体置換型のスメクタイトは、より高温まで層間水を保持し、膨張性を失わない。これは、四面体層の負電荷が底面酸素面に負電荷として集まり、層間陽イオンと水分子の静電的力が増加するため、四面体置換型でない場合は、層間水分子および層間陽イオンと四面体との間は、OH結合となり、前の場合より結合力は小さくなる。 (2)Greene-Kellyテストを行ないS%が100-70%の試料について四面体/八面体置換型の割合をXRDプロファイルのシュミレイションから算出した。その結果、イライト化の進行て伴ってReich weite g=0→1→2への構造変化とあわせてS層の置換型に変化があることが判明した。具体的には、100%SのS層と四面体/八面体置換型の構造分布は、random型である。その後、四面体と八面体置換型は粒子内で分離していく。つまり、segregation構造をとる。 (3)熱水加圧装置によるスメクタイトのイライト化変換の実験では、400℃以下の温度で、スメクタイトのバイデライト成分の増加がみられた。その傾向は、Al濃度10ppmで顕著であった。900℃においては、イライト化が顕著に認められ、Al濃度100ppmではスメクタイト%が85%S、10ppmでは55%S(g=0)、0ppmでは45%S(g=1)の混合層鉱物へ変換されたことが認められた。これらのことから、スメクタイトのイライト化変換反応は温度よりpHの依存性が大きいことがわかった。
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[Publications] T.WATANABE: "The conversion of montmorillonite to interstratifiod halloysite-smectite by weathering in the OMI acid clay deposit,Japan" Clay Minerals. 27. 159-173 (1992)
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[Publications] T.Sato: "Effects of layer charge location,and energy change charge on expansion properties of dioctahedral smectites" Clays and Clay Minerals. 40. 103-113 (1992)
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[Publications] I.A.Nichollis: "The nature of primary rhyo litic magmas involved in crustal evolution:Evidence from an epperimen-tal study of cumming tonite-bearing rhyolites,Taupo Volcanic zone,New Zealand" Geochimica et Cosmochimica Acta. 56. 955-962 (1992)