1993 Fiscal Year Annual Research Report
界面エネルギー制御による金属基鋳造複合材料の製造法に関する研究
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04453058
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中江 秀雄 早稲田大学, 理工学部・材料工学科, 教授 (40164123)
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Keywords | Ni-W共晶合金 / 一方向性凝固 / 鋳造複合材料 / 固 / 液界面エネルギー / NiとWの界面反応 / Al-Siの凝固形態 |
Research Abstract |
Ni-W合金の凝固組織は凝固速度により層状から棒状へと変化する。この場合、従来から特定の凝固速度でこの組織変化が生じると言われてきた。しかし、実際の組織を厳密に検討すると、層状と棒状の組織が混在することが多い。そこでこれらの現象に対して種々検討の結果、基地のオーステナイト相の方位とW相の形態の間に密接な関連があることを突き止めた。これらの結果は現在、論文に執筆中である。 Ni-W合金へAlを添加することで共晶組成が変化することを認めた。更にAlを添加することで、層状から棒状への組織変化が起こり易くなる現象を認めた。これらの現象はWとNi基のオーステナイト相の間の界面エネルギーに変化が生じた結果であることを突き止めた。すなわち、Alを添加することでオーステナイト相の格子定数が変化し、組織変化をもたらすことを推察させる結果である。この点に関しては今後更に検討を進める予定である。 Al-Si合金の凝固に関してはSrによる微細化機構の検討を進め、Si/液相界面にSrが吸着することで微細化に作用することを見いだし、論文に取りまとめた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 朴 相俊、藤井英俊、中江秀雄: "BNと溶融Al-Si合金の濡れ" 金属学会誌. 58-2. 208-214 (1994)
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[Publications] 中江秀雄、山内 崇: "一方向凝固させたFe-C合金の成長形態に及ぼす硫黄の影響" 金属学会誌. 58-1. 30-36 (1994)
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[Publications] M.Yoshida,T.Tujimura H.Nakae: "Effect of AI addition on the structure of directionally solidified Ni-W eutectic composites" Proc,1st.Processing Mat.for Properties. 67-70 (1993)
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[Publications] H.Fujii,H.Nakae K.Okada: "Interfacial Reaction Wetting in the Boron Nitride/Molten Aluminum System" Acta Met.Mat. 41-10. 2963-2971 (1993)
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[Publications] 栄 基敬、藤井英俊、中江秀雄、山浦英樹: "Al-Si共晶合金におけるSrによるSiの微細化機構への一考察" 軽金属. 43-8. 484-489 (1993)
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[Publications] H.Fujii,H.Nakae K.Okada: "Four Wetting Phases in AIN/AI and AIN-Composites/AI Systems,Modeis of Non-reactive,Reactive,and Composites Systems" Met.Trans-A. 24A. 1391-1397 (1993)
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[Publications] 中江秀雄: "絵でみる工業材料事典" (株)日刊工業, 168 (1993)