1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04453112
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瓜生 敏之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80011005)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 孝 東京大学, 生産技術研究所(現. 北海道大学理学部高分子学科), 助手(助教授) (40166955)
|
Keywords | 無水糖 / 開環重合 / グリコシレーション / アルキルオリゴ糖 / ルイス酸触媒 / 硫酸化 / 高分解能NMR / 抗エイズウイルス作用 |
Research Abstract |
開環重合による立体規則性多糖や天然多糖カードランなどを硫酸化したものが高い抗エイズウイルス作用を持つことを見出し報告した。また、糖残基数5〜10の硫酸化アルキルオリゴ糖を合成し、オリゴ糖とアルキル鎖長の選択により、非常に高い活性のものが得られることが分った。そこで、1,4-無水リボース誘導体のカチオン開環重合により中分子量のオリゴ糖を合成し、還元末端側に長鎖アルキル基を導入し脱保護した。硫酸化し高い抗エイズウイルス作用を持つ硫酸化アルキルオリゴ糖へ導くことが目的である。 ベンジル化1,4-無水リボース0.5gに対し、ルイス酸触媒を10モル%、塩化メチレン溶媒10〜15ml使用し重合時間を24時間と長くすることにより、数平均分子量千〜五千程度のリボフラナン誘導体を得た。液安中金属ナトリウムによって脱ベンジル化を行い、中分子量の(1→5)-α-D-リボフラナンを得た。続いて無酢-酢酸ナトリウム法によってアセチル化体とし、高真空下、塩化メチレン溶媒、ルイス酸触媒によるオクタデカノールとのグリコシル化反応を検討した。この反応は還元末端のアノマー水素のαα,βにより収率が大きく左右される。今回は、このアノマー比をNMRなどで調べたが決定出来なかったので、50:50と推定した。長時間(20〜40時間)反応を行うと、アルキル鎖の導入された生成物は得られなかった。反応時間を2時間としたところ、約10%アルキル鎖が導入された生成物が合成された(分子量1100)。希NaOMeメタノール溶液で脱アセチル化を行い、水酸基のフリーとなったアルキルリボフラナンへと導いた。現在は分子量3000程度で分子量分布の狭いオリゴ糖の合成とアルキル鎖導入率の向上について重合温度やグリコシレーシヨンの触媒などについて検討を加えている。構造はすべて高分解能NMR、IRなどで決定し、分子量はGPCによって測定した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] T.Uryu,N.Ikushima,K.Katsuraya,T.Shoji,N.Takahashi,T.Yoshida,K.Kanno,H.Nakashima,N.Yamamoto: "Sulfated Alkyl Oligosaccharides with Potent Inhibitory Effects on Human Immunodeficiency Virus Infection" Biochem.Pharm.43. 2385-2392 (1992)
-
[Publications] T.Yoshida,Y.Katayam,S.Inoue,and T.Uryu: "Synthesis of Branched Ribofuranans and Their Sulfates with Potent Anti-AIDS Virus Activity by Selective Ring-Opening Copolymerization of 1,4-Anhydro-α-D-Ribopyranose Derivatives" Macromolecules. 25. 4051-4057 (1992)
-
[Publications] 瓜生・敏之: "研究物語:新しいエイズ薬への挑戦" 化学. 47. 253-257 (1992)
-
[Publications] T.Uryu: "Artificial Polysaccharides and Their Biological Activities" Pergamon Press,Oxford,UK,
-
[Publications] T.Uryu,Y.Kaneko,T.Yoshida,R.Mihara,T.Shonji,K.Katsuraya,H.Nakashima,and N.Yamamoto: "Carbohydrates and Carbohydrate Polymers(分担)" ATL Press,Mount Prospect,Illinois,USA,