1992 Fiscal Year Annual Research Report
アブラナ科植物の自家不和合性に関する生物有機化学的研究
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04453136
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯貝 彰 東京大学, 農学部, 助教授 (20011992)
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Keywords | 自家不和合性, / アブラナ科植物, / プロテインキナーゼ / S糖タンパク質, |
Research Abstract |
1.S糖タンパク質とプロテインキナーゼ連結した膜タンパク質の存在の確認と構造の決定 (1)アブラナ科植物Brassica campestrisの柱頭を各種の界面活性剤を含む緩衝液によって抽出し,SDS-PAGEによって分離後,S糖タンパク質の抗体によって認識される物質を検索したが,S糖タンパク質以外には見いだされなかった. (2)S糖タンパク質間で相同性の高いアミノ酸配列および,プロテインキナーゼで保存されているアミノ酸配列をもとに,DNAプローブを作製し,柱頭より分離したmRNAにもとづき作製したsDNAを鋳型としてPCRを行ったところ,予想される大きさを持ったDNA断片が増幅された.これらの塩基配列を決定したところ,S糖タンパク質とプロテインキナーゼが連結したタンパク質をコードしていると遺伝子と判断され,現在このDNAをもちいて,cDNAライブラリーより全長をコードする遺伝子をスクリーニングしている. (3)自家受粉の際に起きることが予想されるリン酸化を検出するため,P31リン酸を用いて,追跡したが,かなりの量の柱頭を用いても,自家受粉の際に特異的にリン酸化されるタンパク質は検出できなかった. 2.S糖タンパク質関連物質の構造解析. (1)S糖タンパク質,およびNS糖タンパク質についてその糖鎖の結合位置を質量分析法を用いて決定した. (2)柱頭よりNS4糖タンパク質と思われるタンパク質を分離し,アミノ酸配列の一部を明らかにした.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] M.Watanabe: "Variation and inheritance of NS-glycoprotein in self-incompatible Brassica campestris." Plant Cell Physiol.33. 343-351 (1992)
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[Publications] S.Yamakawa: "The cDNA sequence of NS3-glycoprotein from Brassica campestris and its homology to related proteins." Plant Cell Physiol.,. 34. (1993)
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[Publications] I.S.Nou: "Isolation of S-alleles from a wild population of Brassica campestrsis L.at Balcesme,Turkey and their characterization by S-glycoproteins." Sex.Plant Reprod.6. (1993)
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[Publications] 磯貝 彰: "受精における自家不和合性の分子機構." 細胞. 24. 171-174 (1992)
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[Publications] K.Hinata: "Recent advances of homomorphic self-incompatibility studies," Int.Rev.Cytol.143. 257-296 (1993)
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[Publications] 渡辺 正夫: "高等植物の自家不和合性." 生化学,. 64. 1317-1329 (1992)
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[Publications] 磯貝 彰: "「開花・結実の分子機構」" 秀潤社,27 (1992)
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[Publications] 磯貝 彰: "「植物分子・細胞工学マニュアル」" 講談社サイエンティフィック,8 (1992)