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1992 Fiscal Year Annual Research Report

サンゴ幼生の底質選択機構

Research Project

Project/Area Number 04454010
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

山里 清  琉球大学, 理学部, 教授 (80044973)

Keywordsイシサンゴ / サンゴ幼生 / 底質選択性 / 底質選択行動 / 群体成長と底質 / 堆積粒子排除 / 赤色粘土粒子 / 石灰質粒子
Research Abstract

9.研究実績の概要
本年度の研究成果は,(1)ハナヤサイサンゴ幼生の底質・選択,(2)同サンゴ幼生の底質選択行動のほかに,(3)数種のサンゴの群体成長の底質制御の比較,(4)同上サンゴの底質粒子排除能力の比較にまとめることができる.後の2項目は,サンゴ幼生の得られない冬季の実験の成果であり,コブハマサンゴ,キクメイシ,コカメノコウキクメイシの3種をもちいた.(3)と(4)については,実験継続中であるので,今回は,(1)と(2)の結果について報告する.
(1)ハナヤサイサンゴ幼生の底質選択 夏期の実験で,下記の8種類の底質に対する選択性を調べた.すなわち,粒徑0.25mm,0.5mm,1.0mm,2.0mm,5.0mmの石灰質の堆積土,石灰岩プレート,陸性赤色粘土,プラスチックの8種類である.それぞれの底質はさらに,その上に微生物皮膜を形成したものと,そうでないものとを比較した.
その結果,サンゴ幼生の定着率は,微生物皮膜形成の無い場合で高く,また,微生物皮膜の有り無しいずれの場合にも,プラスチック,粒徑0.5mm〜5.0mmの石灰質堆積物,石灰質プレートが高く,0.25mmの石灰質堆積物と赤土粘土は常に定着率が0であった.
(2)ハナヤサイサンゴの幼生の底質選択行動 上記の各種底質のうち,プラスチックを除く7種類の組合せ容器中にサンゴ幼生を放ち,底質選択行動を,実体顕微鏡下で,長時間ビデオ装置を用いて観察した.幼生は,多くの場合,はじめは,球形となり,口側を下に,反時計廻りに回転運動を持続した.2日目には円筒形となるものが多く,3日目には全てが円筒形となった.3日目までに,54個体どちらかの底質上にあり(これを仮に選択とする),15個体が定着した.5.0mm粒子と赤粘土は,選択率も,定着率も最く低く,0.25mm粒子と石灰岩プレートは,選択率は高かったが、定着率が低く,0.5mm,1.0mm,2.0mm粒子はどちらも高かった.

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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